火災保険・地震保険・防災マンションで災害リスクを軽減

土地や建物に関するコンサルティングカンパニーSEIWAから土地オーナーの皆様の今後をサポートする情報を毎月お届けする「生和ジャーナル」vol88

SPECIAL FEATURE
相次ぐ大型台風、地震etc…

火災保険・地震保険・防災マンションで災害リスクを軽減

自然災害への対策と対応を保険と建物の両面から紹介

災害後に頼りになるのは火災保険による補償

被害が深刻だった2019年の台風

2019年の9月と10月に日本列島を直撃した台風15号と19号は、首都圏を中心に大きな被害をもたらしました。特に千葉県では台風15号による住宅や倉庫などの全半壊や損壊、浸水などの被害が約4万9,000棟に上り、台風19号で被害を受けた1,000棟と合わせると、被害軒数は5万棟を超えています。

被害をもたらした台風の発生時期や進路は異例ずくめでしたが、気候変動や海水温の上昇により、今後も同様のことが起きるのではないかという予測もあります。

災害リスク対応の基本は「火災保険」

災害リスクへの備えの基本は火災保険です。火災保険の補償は自然災害にも適用され、建物はもちろん、建物内の家具や什器などの動産も補償の対象です。水災に関する補償はありませんが、特約を付帯する形で対応する火災保険もあります。

火災保険は、建物のみ、家財のみ、建物と家財両方の3タイプがあり、オーナー様が加入する火災保険は建物を対象とするもの。入居者様が加入するのは家財の補償付きの火災保険です。災害といえば地震も忘れるわけにはいきませんが、地震による津波や火災、噴火による損害は火災保険の対象外です。

このような状況に備えるため、オーナー様が入る火災保険に家賃補償の特約を付帯するのも一案。災害によって家賃収入が途絶えても、家賃収入の損失額が補償されます。自然災害以外に、排水設備の老朽化による水漏れ事故や共用部分の照明の落下による事故が起きた場合の損害を補償する特約もあります。どのような特約を付帯できるのか、保険会社や代理店に確認するとよいでしょう。

重要性が高まる「地震保険」とは

地震による被害にも備えたい人は、火災保険に加えて地震保険にも加入する必要があります。地震保険は火災保険に付帯するもので、地震保険のみの加入はできません。

地震保険では、地震・噴火またはこれらによる津波を原因とする火災・損壊・埋没・流失によって、保険の対象である建物または家財が損害を受けた場合に保険金が支払われます。

地震保険の補償対象となるのは、居住用の建物および、その建物に収容される家財(生活用動産)。以下のものは対象外となります。

  • 工場、事務所専用の建物など住居として使用されない建物
  • 1個または1組の価額が30万円を超える貴金属・宝石・骨とう
  • 有価証券(小切手、株券、商品券等)
  • 通貨
  • 預貯金証書
  • 印紙
  • 切手
  • 自動車 等

保険会社によるサポート

各保険代理店と同様に、当社グループ会社の生和株式会社保険事業部ではオーナー様のリスクに備える保険を取り扱っています。保険会社の多くは災害や事故などの発生時に契約者をサポートする態勢を取っており、Webサイトやスマートフォン向けアプリによる事故受付も行われています。当社グループ会社の生和アメニティでも災害や事故に備える態勢を取っており、24時間365日コールセンターで有人対応しています。

災害に強い建物は、賃貸経営の強い味方

いざという時に安心な災害への備え

台風や地震による被害が懸念される今日、建物そのものの“強さ”はもちろん、災害に対する備えがいっそう求められています。当社はお客様のご要望に応じて、台風などによる浸水被害を防ぐために通常より床を高くしたり、防潮堤によって津波などの被害を防ぐ工夫をしている物件もあります。特に以下の対策が評価され、「防災力強化マンション」の認定を受けました。

  • 地震時の安全装置が設けられた
    エレベーターの設置

  • バールやジャッキ、布担架
    など被災時に役立つ
    救出救助機材の設置

  • 食料、食事の確保のための
    かまどベンチの設置

  • し尿処理の確保のため
    マンホールトイレ用
    マンホール及び災害用
    トイレキットの設置

  • 高層住宅の災害後の
    生活確保のため、
    防災倉庫を11階以上の
    共用部に設置

事例

防災力強化マンション 認定物件

当社が設計・施工した、大阪市の「防災力強化マンション」認定物件。

ショウエイうつぼ

高層住戸の災害後の生活の確保

防災倉庫を11階以上の共用部に設置

防災アクションプラン

被災時のマンション住民の生活基盤の確保や、地域への貢献に寄与するため、マンションの防災上の特色(津波避難ビルに登録)等について明文化し、建物賃貸借契約書における特約事項に定める。

  • 賃貸・総戸数43戸(地上12階建)
  • 建設地/大阪市西区

海老江サンライズ

防災アクションプラン

同上。マンションの防災上の特色や管理会社にて行う対策等について明文化し、管理規約に定める。

  • 賃貸・総戸数49戸(地上7階建)
  • 建設地/大阪市福島区

大阪市「防災力強化マンション」認定制度の概要

①建物の構造
  • 耐震性(住宅性能評価「耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)」等級1、「耐震等級(構造躯体の損傷防止)」等級1)
  • 耐火性(耐火建築物、住宅性能評価「耐火等級(延焼の恐れある部分(開口部))」等級2、「耐火等級(延焼の恐れある部分(開口部以外))」等級4) ※ショウエイ靭は耐震等級2
②建物内部の安全性
  • 住戸内の地震対策(家具転倒防止マニュアルの作成・配付、耐震枠付き玄関ドアの設置等)
  • 地震時の安全装置が設けられたエレベーターの設置
③避難時の安全性(避難路に面さない敷地)
  • 空地の確保および落下防止対策
④災害に対する備え
  • 食料、食事の確保(かまどベンチの設置およびかまどベンチ用燃料等の備蓄)
  • し尿処理の確保(マンホールトイレ用マンホールおよび災害用トイレキットを1セット設置)
⑤防災アクションプランの策定

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ONE POINT!

大橋 充

生和株式会社
保険事業部
次長 大橋 充

ご加入の火災保険の見直しを

2018年の西日本豪雨、2019年の台風15号・19号による首都圏の被害と自然災害による猛威が続いています。2018年度の自然災害による支払保険金は損害保険業界全体で1兆4,000億円を上回る金額が見込まれています。
損害保険会社の火災保険オールリスク型は、自然災害に幅広く対応するのが特長です。ただし、10年以上前に長期契約で加入した火災保険はオールリスク型でも、風災・雹災・雪災は20万円以上の損害にならないと対象外であったり、水災の補償がない契約があるので注意が必要です。また、建物だけ火災保険に加入しても家財に加入していないと、家財道具の損害は対象になりません。
また、地震への備えも欠かせません。地震・噴火・津波を原因とする災害は火災保険の支払い対象外のため地震保険の加入が必要です。見直しを検討されるなら弊社にお気軽にご用命ください。

防災を考える上で
参考にしたいおすすめ書籍

不動産投資と火災保険

『不動産投資と火災保険』
藪井馨博著

融資を引いた物件購入とセットである「火災保険」について、これまで様々な事故処理を経験した著者が、これまでと違った目線で収益物件の見極め方を徹底的に解説。(1650円)

▸問合せ 梓書院
https://www.azusashoin.com/

自衛隊防災BOOK 2

『自衛隊防災BOOK 2』
マガジンハウス編集
自衛隊/防衛省協力

30万部のベストセラー『自衛隊防災BOOK』の第2弾。全国の自衛官が実践する防災の知恵=ライフハック満載の、備えあれば憂いなしの一冊。全国の自衛隊員が災害別テクニックを伝授。(1320円)

▸問合せ マガジンハウス
https://magazineworld.jp/

世界の有名な建築物をご紹介します!

ヨーロッパ地中海文明博物館(フランス)

ヨーロッパ地中海文明博物館(フランス)

フランス南東部のマルセイユにある地中海文明専門の博物館で、通称ミュセム(MuCeM)。旧港ヴュー・ポールの海を望む地に、2013年開館しました。古いふ頭を斬新な建築によって整備したのは、アルジェリア生まれのフランス人建築家リュディ・リコリ。中核施設のJ4は網目のような金属製の装飾に覆われ、12世紀の歴史的建造物であるサン・ジャン要塞と連絡通路でつながっています。2005年に閉館したパリのフランス国立民衆芸術伝統博物館の全所蔵品を受け継いでおり、ヨーロッパおよび地中海沿岸地域の先史時代から現代にいたる出土品や工芸品、芸術作品など、収蔵品は約100万点に上ります。

生和コーポレーション編集部

「すべてはオーナー様のために」をテーマに、土地をお持ちの方の目線で、不動産の有効活用に関連する情報を発信しています。当社の豊富な実績をもとに、税理士や建築士、宅地建物取引士などの有資格者が監修した記事も多数掲載。賃貸マンションの建設・管理から相続や税金の話まで、幅広いコンテンツを公開中。

編集部へのご意見・情報提供などございましたらお問い合わせからお願いします

会社名
生和コーポレーション株式会社
所在地

西日本本社
大阪府大阪市福島区福島5丁目8番1号

東日本本社
東京都千代田区神田淡路町1丁目3番

会社設立
1971年(昭和46年)4月16日
お問い合わせ・ご連絡先
0120-800-312

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