老舗店舗を高品質賃貸に再生

建替えのきっかけを教えてください

「ラ フェリーチェ難波｣が竣工したのは､老舗精肉店があった4階建てビルの跡地。「前のビルは昭和2年からの歴史を持ち､わが家はそこに代々店を構えていました｡しかし家業をたたみ､ビルの老朽化も深刻だったので、コロナ前から何かいい方法がないかと考えていたんです」。そうおっしゃるのはオーナーの酒井真典様。
活用の候補として挙がったのは「売却」「駐車場への転換」「建替え」の3つ。その中から建替えを選ばれたのは､「ここは弟が生まれ育ったところで、これからもここに暮らしたいということでじっくり話し合った結果、自宅を設けた賃貸マンションに建替えるという結論に至りました」と義理の姉の節子様。そして､ちょうどそのころに出会われたのが生和の営業。「外出先から戻ってきたとき『お話しさせてください』と名刺を差し出されたんです。すごいタイミングで、今から思うと運命的な出会いでしたね」。

生和の良さはどんなところ？

「柔軟な修正力です｣と節子様。出会いから契約までは約5カ月を要し､その間に何度も打ち合わせを重ねられました。「大金をかけてマンションを建て、その家賃収入で生活するわけですから妥協なんて一切できません。なので､提案に少しでも気になる点があればすぐに修正をお願いし、それを繰り返すことでこちらの思いをカタチにしていただきました｡生和さんはかなり大変だったと思いますよ（笑）」。
真典様は｢熱意とチームワーク｣が生和の良さとおっしゃいます。「営業の方も設計の方もそれぞれ個性的ですが、皆さん心はひとつ、いいものをつくろうという情熱がお話しするたびに伝わってきました。CMに出演されている松岡修造さんみたいな感じで(笑）」。
大阪の都心部という立地の良さから、当初200ほどの業者から引き合いがあったそうですが、そこから4社に絞られ、最終的に生和をご指名くださいました。「生和さんの提案が一番具体的だったので、打ち合わせをするたびに『ここでこんなふうに、幸せに暮らしていくんだろうな』というビジョンがはっきりしてきたんです｡それに加えて人間性の素晴らしさが生和さんをパートナーに選ぶ決め手になりました。やっぱり､最後は人ですからね｣と節子様。

こだわった部分は？

「まず建物の強さ､次にデザイン､そして自宅の高級感の3つにこだわりました｣と真典様｡「強さについては耐震性を高め、大規模修繕工事の周期をできるだけ長く伸ばせる頑丈な建物にしていただきました。全戸南向きを実現できたのもうれしいですね。大阪の真ん中で､こんなに明るくて開放的な賃貸マンションはおそらくないと思いますよ」。
デザインに関しては特に節子様がこだわられました｡「大阪のメインストリート･堺筋にふさわしいスタイリッシュさと､人が暮らす場所としての温かみ。この2つがしっくり融けあう建物にしてほしいとお願いしました」。そのオーダーを具体化した、縦と水平のラインでエッジを効かせつつ、グレージュカラーのタイルで落ち着きを醸したファサードを大変気に入ってくださり、「カッコ良すぎてホテルと間違う人がいるほどです(笑）」。1階エントランスには節子様のご要望で､賃貸マンションには珍しくラウンジが設けられています｡「ここはマンションの『顔』なので､高級感とゆとりがほしかったんです。入居者の方がゴミ袋を持ってエントランスを横切らなくてもいいよう、動線にも工夫していただきました」。
最上階･14階のご自宅には真典様のこだわりが息づきます｡「一番気に入っているのは大阪市内を一望するバルコニー｡天気のいい日はここでよく､くつろいでいます｡また私は風呂が大好きなので､浴室をかなり広くつくっていただきました」｡浴室はバルコニーと行き来できる構造になっていて､「入浴の途中、心地よい夜風に当たって一服し、再び湯船に浸かるのが至福の時間なんです（笑）」。

建替えについての感想と、今後生和に望むことは？

「おかげさまで多くの入居者の方から『いいマンション』とお褒めいただいています」と、目を細められる節子様。「ご近所さんも興味津々で、見学に来る人もたくさんいらっしゃるんです」。マンション周辺では古い商店の建替えをはじめとする「変化」が始まっていて、「ラ フェリーチェ難波」はその先駆け的な存在です。
　最後に､今後生和に望むこととして､真典様は次のようにお話しくださいました。「建てた後からが本当のお付き合いだと思うので、アフターケアをしっかりしていただきたい。そして、この近所でもっと多くのマンションやアパートを建てて『兄弟』を増やしていただければ、このマンションも喜ぶと思います」。