賃貸住宅への不審者の侵入を防ぐ防犯対策
集合住宅ならではの防犯対策を考える
集合住宅である賃貸物件の防犯対策には、いくつかのポイントがあります。室内への侵入を防ぐ最後の砦はドアの鍵(錠前)や防犯ガラスですが、建物自体を狙われにくいものにすることも重要です。
例えば、見通しのいい共用玄関は心理的に侵入しにくいですし、エントランスがオートロックであれば防犯性はより高まります。不審者が隠れやすい塀などをなくすことや、センサーライト・防犯カメラの設置も防犯面で有効です。実際、オートロックや防犯カメラのニーズは高くなっています(図1)。
公益社団法人 日本防犯設備協会は、防犯優良マンションの認定を行うにあたって、防犯に優れたマンションのイメージを提示しています。専用部分(住戸)はもちろん、共用部分の照明の明るさや防犯カメラなどに様々な基準を示していますので、参考にするのもいいでしょう(下部「防犯優良マンションのイメージ」参照)。
セキュリティの内容で差別化できる賃貸物件
賃貸住宅でも普及率にばらつきがあるのが、防犯カメラやTVモニター付きインターホンなど。これらの設備を採用することで他の賃貸物件との差別化を図れば、入居者様の獲得へとつなげることもできるでしょう。最近はAIやIoT技術を活用した先進的なセキュリティシステムも話題となっています。
防犯効果が高いエントランス付き集合住宅
低層の集合住宅もエントランス付きがベター
侵入窃盗の被害は低層の建物に多い、というデータがあります(前図2参照)。低層の木造アパートではエントランス(共用玄関)を設けない場合がほとんどですが、エントランスは防犯面で有効です。不審者が部屋の前まで来る可能性が低くなりますし、オートロックを備えていればより安心感が得られます。また、勧誘やセールスなどを断る際の心理的負担も小さくなります。
エントランスが一か所だと、出入りする人の監視もしやすくなります。人の出入りが集中するため他人に姿を見られるリスクも高くなり、犯罪者を遠ざける効果も期待できます。
そのため当社の3階建て木質賃貸住宅では、集合エントランス付きを標準仕様としたプランを用意。オートロックやTVインターホンも備えていますので、低層の集合住宅でありながらマンション並みのセキュリティを実感することができます。
入居者様の満足度を高めるための商品開発
当社では賃貸住宅の商品開発を行うにあたり、セキュリティを重視しながらデザイン性の高さも追求、入居者様の満足度を高めることを目指しています。当社は、賃貸マンションとしては初めてのグッドデザイン賞を受賞するなど、以前より他社と差別化し、資産価値を高めるデザインを追求してきました。
セキュリティはもちろん、賃貸住宅に求められる機能やデザインといった付加価値によって他の賃貸住宅と差別化ができれば、高い入居率の実現が期待できます。目先の利回りだけを追求するのではなく、入居者様のメリットを考えた住宅を提供することが、結果的に安定した賃貸経営につながると言えるでしょう。