今、土地活用をスタートさせる好材料とは?
金融緩和による低金利は継続中
日銀による金融緩和政策の継続により、金融機関は低金利の状況を活かして積極的に融資先の開拓を行っています。融資の金利は、長期プライムレートを軸に、信用リスクを考慮して設定されますが、長期プライムレートは1%前後を推移し、金利が上昇する気配はありません。(図1参照)
金融機関は低金利という厳しい経営環境の中、積極的な融資を行う一方で、アパートローンの審査を厳格化するほか、金利の上乗せといったリスク対策を講じる可能性もあります。
一息ついた建築費の高止まり
オリンピック特需もあり、この10年ほどは建築費の上昇・高止まり状態が続いていました。しかし、コロナ禍以降、微妙に下げ傾向にあります。特に、建設資材価格は東京で3.5ポイント下がっており、他の主要都市でも同様の傾向にあります。(図2参照)
建築費は賃貸住宅経営の事業収支に大きな影響を及ぼしますので、賃貸住宅の建設を考えている人には明るい材料と言えるでしょう。
コロナ禍で鈍った土地価格の上昇
2020年まで、5年連続で路線価(7月1日発表)の全国平均は上昇しましたが、これは1月1日時点のもの。その後のコロナ禍の影響により、地価の上昇傾向は鈍りました。国土交通省の地価LOOKレポートによると、2020年7月1日〜10月1日の主要都市の地価は横ばいが最も多く、下落する地区が増えつつあります。用途別では商業系が住宅系より下落地区の割合が高くなっています。その一方で、リーマン・ショック時の地価下落の原因となった、マンションやオフィスの需給バランスに大きな変化は見られず、需要は安定していると記しています。
海外からの投資で活性化する不動産市場
新型コロナウイルスのパンデミックによって経済の危機に直面している各国の中央銀行は、金融緩和やマイナス金利政策を導入。その結果、あふれた資金が金融市場に流入し、一部では「コロナバブル」とも言える事態になっています。こうした中、大手投資ファンドや機関投資家を中心に、大規模な対日不動産投資が行われるという観測もあります。そうなれば、日本の不動産市場が活性化し、地価が上昇に転じる可能性があります。
低金利、建築費の低下、不動産市場の活性化、いずれも土地活用を考える上ではプラス材料と言っていいでしょう。土地の購入から始める人は、地価が下がる見込みは今のところ薄いため、早めに動くことが良い選択と考えられます。
テレワーク普及による新たなニーズ
新型コロナウイルスは、働き方や暮らし方を大きく変貌させました。たとえコロナ禍が去ったとしても、テレワークを継続する企業は多いと予測されます。
テレワークの普及により、住宅へのニーズも変化しました。「オンオフの切り替えがしづらい」「仕事用のスペースがない」といった入居者様の悩みに答えるため、多くの建築会社が独立性を持たせたワーキングスペースを確保したプランを発表。感染症対策として、換気機能の強化や空気清浄機の設置などを提案しています。
テレワーク需要を踏まえた土地活用をサポート
仕事のリモート化で強まる郊外志向
パソコンや資料、デスクなど仕事用の物が増え、家を手狭に感じる人が多くなりました。また、家で過ごす時間が長くなったことで、居住空間の豊かさを求めるニーズが高まっています。
仕事のリモート化によって通勤時間を気にする必要がなくなった人が増加。そのため、低コストで広い家に住める郊外エリアや地方への移住を考える人が増えています。
今年の4月から半年間の東京都の人口の動きを見ると、転出が転入を5000人あまり上回る転出超過となりました。総務省のまとめによると、新型コロナウイルスの感染拡大が続いた4月から9月までの半年間、東京都への転入が19万4395人だったのに対し、転出は19万9937人で、転入を転出が5542人上回っています。東京都からの転出先で最も多かったのは、神奈川県の4万4184人。以下、埼玉県の3万5789人、千葉県の2万6832人となっています。
都心へのアクセスが良好な郊外の街が人気に
不動産ポータルサイトが、2020年9月に発表した首都圏(1都3県)の「借りて住みたい街」ランキングを見ると、1位が本厚木(小田急小田原線)、2位葛西(東京メトロ東西線)、3位大宮(JR東北新幹線ほか)、4位千葉(JR総武線ほか)、5位池袋(JR山手線ほか)という結果でした。(図3参照)
1位の本厚木は、新型コロナウイルス流行前の2月公表のランキングでは4位でした。池袋は1位の常連でしたが、5位に後退しています。全体として、都心から距離があってもダイレクトアクセスが可能な街に人気が集まっていると分析しています。
テレワークの普及率が高いのは東京を初めとする首都圏。大阪府も全国平均を上回っていますが、その他の道府県は平均を下回っています。テレワーク普及に伴う住み替え需要は、大都市圏が中心と言えそうです。
テレワークに適した住環境をご提案
テレワーク需要はしばらく続くことが予想されます。そこで当社では、リモートワークに適したワーキングスペースを設ける「おうちオフィス」をご提案。超高速通信回線と最新規格「Wi-Fi 6」を標準仕様としています。感染症対策に有効な換気システムなど、ライフスタイルの変化に対応した賃貸住宅のニーズは高まっています。賃貸市場の調査、土地活用の事業プランの作成も含め、当社にお気軽にご相談ください。