introduction
我々は、これまで無意識に自分以外の人やモノとの距離を保ちながら生活してきたが、コロナ禍において
社会的距離と称して数値を示され、ものさしをあてるようにしながらぎこちない生活を強いられている。
このような状況下で、社会インフラである建築に何が求められるか。
変化する生活様式への対応はもちろん、生活の多様化から生じる「個の孤立」への不安に対し
「社会や環境に対する帰属意識を保持する媒体」としての役割でないかと考えられる。
社会や環境と個人をつなぐ関係性は、本来距離で測られるべきものではなく
「社会から個をみる視点(客観)」と、「個から社会をみる視点(主観)」の関わりによって形成される。