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- モデルルームのデザイン・作り方(3/3)
空間づくりの上で「ここに住めば望む暮らしができる!」と納得すると、人はその空間に対価を払うことに価値を見出します。そして、「良い住まいを手に入れた」と感じていれば、実際にそこで営まれる暮らしもプラスの体験になります。これは、自分の好きな物を身に着ける場合と好きではない物を身に着ける場合の気持ちの違いに例えるとわかりやすいかもしれません。
このように「グランドール文京」モデルルームは、印象に残る空間づくりを行うことで、入居者様が少し高めの賃料でも契約に至り、そこで暮らす人がしあわせになるように作られています。空間づくりにおいて、人の心理をきちんと考えることの大切さを少しでも感じて頂けたら幸いです。
賃料UPが可能な空間とは?
オフィスでの調査ですが、空間の満足度が高いと知的生産性が向上し、コミュニケーションが活発になるという報告※1があります。その報告には、「新たに入居するオフィスビルの賃料に関する調査」で、知的生産性が上がるなら、月々3700円/坪の賃料をUPしてもよいという経営者の回答がありました※2。住宅でも同様に、空間の満足度が高ければ日々の幸福感やストレス軽減に影響するでしょう。照明位置や明るさ、色の使い方、小物にまでこだわりぬいて印象的な空間をつくり、入居者様の満足度を高めることが、賃料UPの秘訣と言えそうです。
※1 伊加賀俊治(2010):建築と知的生産性、2-4節 知的生産性評価、-知恵を創造する建築―、建築環境・省エネルギー機構編著、テツアドー
※2 林立也・伊加賀俊治(2012):知的生産性に関する研究(その11)、役員・経営者を対象としたアンケート結果を利用した知的生産性の経済的価値の算出、日本建築学術講演梗概集、pp.135-136