良いサブリース会社の選び方~賃料相場や損益分岐点から比較~

サブリースは賃貸経営を行う際の形態の一つとなり、サブリースを活用すると、自分で管理することなく、稼働率に関わらず毎月一定額の家賃を受け取ることができるというメリットがあります。一方、管理会社に管理費を支払うことで、賃貸物件の管理を委託する方法(管理委託)もあり、この場合には入居状況に応じて受け取れる家賃が変わりますが、どちらを選ぶのがよいのでしょうか。

また、いざサブリースを検討しようと思っても、サブリース会社は多く、どのようなサブリース会社と契約を結べばよいのか悩ってしまいます。

そこで今回は、サブリースの仕組みや賃料相場を解説し、サブリースと管理委託のどちらを選ぶか判断するための比較方法やサブリース会社を選ぶ際のポイントなどもご紹介します。

土地活用一筋54年。
累計着工戸数120,000戸超の実績。
冊子をプレゼント

【無料】資料をもらう お問合せ おうちでオンライン相談

サブリースとは?仕組み、契約の流れを紹介 

サブリースとは、アパートやマンションなど、オーナー様が所有する賃貸物件をサブリース会社が一括借り上げするものです。この場合、入居者募集や物件管理などほとんどの業務をサブリース会社が行います。

通常の賃貸経営であれば、入居者がオーナー様に家賃を支払いますが、サブリースの場合は入居者がサブリース会社に対して家賃を支払い、サブリース会社からオーナー様に家賃が支払われるという流れになります。

サブリースの2つの契約形態 

サブリース契約には「家賃保証型」と「パススルー型」の2つの契約形態があり、この2つにはオーナー様がサブリース会社から受け取る家賃に違いがあります。

家賃保証型は、オーナー様の受け取る家賃が物件の入居状況に関わらず、毎月一定となる契約で、現在のサブリース契約のほとんどが家賃保証型となっています。一方のパススルー型は、物件の入居状況に応じて家賃額が変わる契約形態で、入居率が高いほど受け取る家賃が高くなり、入居率が下がると受け取る家賃は安くなります。

サブリース契約の一連の流れ 

サブリース契約を結ぶ際は、以下のような流れで手続きを進めていきます。

1.物件現地調査
オーナー様がサブリース会社に査定を依頼すると、サブリース会社が現地を訪問して家賃額を査定します。築年数がたっているなど物件の状況によっては、サブリース会社からリフォームを提案されることもあります。

2.査定額の提示
現地調査が済むと、サブリース会社から家賃額を提案されますが、ここで家賃額に不満があれば、サブリース会社と話し合いのうえ、契約内容を練り直すことも可能です。

3.サブリース契約締結
査定額や条件(契約形態など)に納得できればサブリース契約を締結し、その後、物件に関する管理・運営はサブリース会社が行います。

4.物件運営・管理
サブリース会社が入居者募集や入居審査、建物の維持管理を行うと共に、入居者からのクレームなどにも対応します。

5.家賃支払い
サブリース会社が家賃の集金や未納者への催促を行ったうえで、指定日にオーナー様に対して家賃を支払います。

物件周辺の賃料相場をリサーチし、賃料が妥当か確認する

サブリース会社と契約する前に、サブリース会社が提示した家賃が適切なものであるかどうかリサーチしましょう。これは、サブリース会社を選ぶ際のポイントともなります。
なお、前述の通り、現在のサブリース契約は家賃保証型が一般的なため、ここでは家賃保証型の家賃相場について説明します。

まず、一般的にサブリース会社からオーナー様に支払われる賃料は、入居者からサブリース会社に対して支払われる転貸賃料の80~90% となるのが一般的です。なお、転貸賃料はサブリース会社がオーナー様から物件を借り、借りた物件を入居者に貸している(=転貸する)ことからそう呼ばれており、転貸賃料の相場は通常の賃料と同じと考えて差し支えありません。

自分で、物件周辺の家賃相場を大手不動産情報サイトなどからリサーチし、サブリース会社から提示された転貸賃料が周辺相場と大きく乖離していないか確認しましょう。仮に、自分が調べた物件周辺の家賃相場とサブリース会社の提示した転貸賃料に差がある場合には、その理由についても明白にさせることをおすすめします。
そして、適切な転貸賃料を提示するサブリース会社を選ぶとよいでしょう。

土地活用一筋54年。
累計着工戸数120,000戸超の実績。
冊子をプレゼント

【無料】資料をもらう お問合せ おうちでオンライン相談

サブリースの契約前に管理委託と比較し、シミュレーションする 

また、サブリース契約を締結する前に、管理会社に管理委託する場合とどちらがよいのかを比較しておくことも大切です。仮に、サブリース会社の提示した転貸賃料と、自分で調べた賃料相場が同程度だった場合、以下のようにサブリースと管理委託の際の費用を比較します。なお、管理会社に管理委託する場合、その管理委託料は5~10%程度が相場です。

サブリースでオーナー様が受け取る家賃=転貸賃料×80~90%(家賃保証型)
管理委託でオーナー様が受け取る家賃=賃料×95%

上記2つを比較して考えると、管理委託した場合に稼働率が85%~95%程度であれば、サブリースの場合と同程度の家賃を受け取れると計算できます。例えば、賃料相場が10万円だった場合の計算結果は以下の通りです。

サブリースでオーナー様が受け取る家賃:10万円×80%~90%=約8~9万円
管理委託でオーナー様が受け取る家賃:10万円×85%~95%=約8.5~9.5万円

つまり、管理委託で常に85~95%程度の稼働率を維持できるのであれば、管理委託の方が高い家賃を受け取れ、85%を切るようであればサブリース契約を締結した方が高くなるということです。サブリースにするか管理委託にするか検討する際には、上記のように比較するとよいでしょう。ただし、管理委託ではオーナー様の手間がかかることや空室リスクがあることを加味して検討し、想定家賃だけで決めないことが大切です。

サブリース会社との契約前に入念なリサーチを

今回は、サブリースの契約形態や契約の流れ、サブリースと管理委託の比較方法などをお伝えしました。サブリースと管理委託で比較した場合には、稼働率に対してオーナー様が受け取る家賃はいくらになるのかなどをそれぞれシミュレーションし、それを踏まえたうえでどちらを選んだほうがよいのかをしっかりと確認するが大切です。

そして、サブリース会社を選ぶときは、適切な賃料を提示するサブリース会社を選びましょう。そのためにも、契約締結前に提示される賃料が妥当なものなのか、しっかりとリサーチしなければなりません。

サブリースと管理委託のいずれを選ぶとしても、賃貸経営で後悔しないために、それぞれの仕組みや業務内容、賃料などについて入念に比較・検討を行いましょう。

※写真はイメージです
※本記事は、2019年4月以前時点の情報をもとに執筆しています。 マーケットの変化や、法律・制度の変更により状況が異なる場合があります
※記事中では一般的な事例や試算を取り上げています。個別の案件については、お気軽にお問い合わせください。

よくあるご質問

土地活用の方法はどのように決めればよいでしょうか?
土地活用は土地の立地や状況によって適切な方法は変わってきます。また、市場や土地の規制など、専門的な内容の精査も必要になるため、信頼できる専門家にご相談することをお勧めします。
土地活用・不動産経営は初心者なのですが、どのように相談をおこなえばよいでしょうか?
弊社HPの電話もしくはお問い合わせフォーム・資料請求フォームから、お気軽にお問い合わせください。ご要望に応じて、オンライン面談・電話・メール等での対応が可能です。
生和コーポレーションの土地活用・不動産経営には、どのような特徴があるのですか?
4大都市圏での営業に特化し、土地活用一筋50年を超えております。マンション・アパートの累計着工戸数は100,000戸を超え、都市部に強い生和だからこそ、サブリース・一括借上げの入居率98%台を実現しています。
お問い合わせ後の流れはどのようになっているのですか?
お問い合わせ頂いた電話番号もしくはメールアドレスに担当がご連絡致します。
お客様のご相談内容に応じて、経験・知識が豊富な担当が対応致します。

生和コーポレーション編集部

「すべてはオーナー様のために」をテーマに、土地をお持ちの方の目線で、不動産の有効活用に関連する情報を発信しています。当社の豊富な実績をもとに、税理士や建築士、宅地建物取引士などの有資格者が監修した記事も多数掲載。賃貸マンションの建設・管理から相続や税金の話まで、幅広いコンテンツを公開中。

編集部へのご意見・情報提供などございましたらお問い合わせからお願いします

会社名
生和コーポレーション株式会社
所在地

西日本本社
大阪府大阪市福島区福島5丁目8番1号

東日本本社
東京都千代田区神田淡路町1丁目3番

会社設立
1971年(昭和46年)4月16日
お問い合わせ・ご連絡先
0120-800-312

他の土地活用の基礎情報を見る

家賃保証とは?サブリースとの違いも紹介

家賃保証とは?サブリースとの違いも紹介

土地活用として、アパートなどの賃貸経営による家賃収入を得たいとお考えの方も多いのではないでしょうか。 そういった分野に興…

詳しく見る
サブリースは簡単に解約できない?仕組み・問題点・解約手順をご紹介

サブリースは簡単に解約できない?仕組み・問題点・解約手順をご紹介

サブリース契約は、上手に利用すればオーナー様にメリットも多い賃貸経営です。 しかし、残念ながら一部企業の運用に問題があり…

詳しく見る
サブリース契約におけるトラブル原因や対処法、事例について解説

サブリース契約におけるトラブル原因や対処法、事例について解説

賃貸経営において、サブリースは大変便利な仕組みです。賃貸経営に興味はあるが、あまり時間を割けないなどの事情がある利用者に…

詳しく見る
CREとは?不動産のCRE戦略のメリットや進め方、事例をご紹介

CREとは?不動産のCRE戦略のメリットや進め方、事例をご紹介

自社のオフィスに貸事務所を利用していても、製造工場や駐車場、その他の拠点、社員寮など、不動産を保有している企業は多くあり…

詳しく見る
相続した土地の名義変更をしなかった場合|名義変更の費用やデメリット・手続きについて解説

相続した土地の名義変更をしなかった場合|名義変更の費用やデメリット・手続きについて解説

土地を相続することが決まった後、相続の話し合いが済んだだけでは土地の名義変更がなされていないことをご存知でしょうか。 実…

詳しく見る
不動産投資の個人と法人の違い、法人化のタイミング、節税効果を知る

不動産投資の個人と法人の違い、法人化のタイミング、節税効果を知る

不動産投資に取り組むにあたり、どの程度の規模になったら法人化を検討するとよいのでしょうか? 今回は、法人化のタイミングを…

詳しく見る

全タグ

土地オーナー様のお悩み解決
土地活用方法・検討のポイント
失敗しない土地活用
アパート経営で悩んだときは
アパート経営方法・検討のポイント
失敗しないアパート経営
マンション経営で悩んだときは
マンション経営方法・検討のポイント
失敗しないマンション経営