相続した土地の登記手続きの流れと必要書類、費用の相場について

家族が亡くなった場合などで土地の相続をした人には、土地所有者の名義変更登記が必要になります。

ここでは、土地の相続登記が必要な理由や、手続きの流れと費用、そして手続きの注意点などについてご紹介します。

土地活用一筋54年。
累計着工戸数120,000戸超の実績。
冊子をプレゼント

【無料】資料をもらう お問合せ おうちでオンライン相談

なぜ土地を相続したら登記が必要なのか

家族などが亡くなり土地を相続したときには、「相続登記」が必要になります。この相続登記とは、土地や建物などの不動産を相続したときに、登記簿の所有者名義を被相続人から相続人に変更する手続きのことです。

相続登記をする時期については、特別な期限が設けられておらず、罰則などがないためか、相続が発生しても、後回しにしている人がいるかもしれません。しかし、相続登記をしないまま放置すると、あとで支障が出てくることがあります。

相続登記をしないままでいると、後でその不動産を売買したいときなどに、名義人が存在していないということになってしまいます。そうなると、亡くなった被相続人の実印や権利証などがあやふやになり、手続きに非常に長い時間がかかってしまう恐れがあるのです。
また、長く放置したことで本来は相続人となっていた人も亡くなってしまった場合、新たな相続人が生まれ、複雑になりかねません。

たしかに相続登記は手間のかかることですが、後から過去の相続時に遡ることのほうが大きな手間になるでしょう。そのため相続登記は、相続が発生したときに速やかに手続きを進めることをおすすめします。

相続登記は、自分で申請書類を作成し提出することができますが、一般的には司法書士に依頼することが多いでしょう。司法書士に依頼した場合の費用は、司法書士の依頼料は5万円~10万円程度が目安となりますが、その他に登録免許税や各種手数料なども必要となります。

司法書士への依頼料が必要になる分、自分で相続登記を行うよりも費用が高くなりますが、自分で行うよりもスムーズに手続きが進められるため、まずは司法書士へ相談することから始めましょう。

土地を相続した場合の相続登記手続きの流れ

土地の相続登記手続きの主な流れとしては、次のようになります。

1.相続の発生
2.遺言書の有無
3.遺言書ありなら内容に沿って相続
4.遺言書なしなら法定相続、または遺産分割協議
5.相続登記に必要な書類を揃えて法務局に提出
6.相続登記完了

相続が発生したときには、まず、遺言書が存在しているかどうかを確定させます。なぜなら、遺言書がある場合とない場合では、進め方が変わるためです。

遺言書ありの場合

亡くなった人の遺言書がある場合は、遺言書の通りに相続が進められます。相続を受けた人は、遺言書の内容で相続手続きを進めましょう。

遺言書なしで法定相続

遺言書がない場合、法律で定められている持分の割合で相続を進めます。
一般的には配偶者や子、直系親族などが相続人になり、複数人で土地を共有するため、この場合は相続人全員が相続登記することになります。

遺言書なしで遺産分割協議

遺言書がない場合に、全ての法定相続人の中で誰が土地を相続するかを話し合うのが「遺産分割協議」です。土地を相続人全員で共有するのではなく、特定の相続人名義にすることができます。

土地の相続はどの方法を選択するか、相続登記を進める前に、相続人同士でしっかりと確認して進めるとよいでしょう。曖昧に進めると後々トラブルにつながる可能性がありますので、意思を確実に確かめておくことが重要です。

土地活用一筋54年。
累計着工戸数120,000戸超の実績。
冊子をプレゼント

【無料】資料をもらう お問合せ おうちでオンライン相談

相続登記に必要な書類とかかる費用

相続の方法が決まったら、書類の作成をします。土地の相続登記手続きをする上で、必要になる書類とかかる費用は次の通りです。

・戸籍謄本…亡くなった人の死亡時の戸籍謄本(死亡の記載があるものが有効)、手数料は1通450円前後
・住民票の除票、または戸籍の附票…死亡時の住所が確認できるもの、手数料は1通300円前後
・遺言書…ある場合
・遺言執行者の選任審判書謄本…執行者が選任されている場合
・相続人が誰なのか証明できるもの…遺言書がない場合
・遺産分割協議書…遺言書がない場合
・相続人全員の印鑑証明書…手数料は1通300円前後
・土地の登記簿謄本…手数料は1通500円前後
・固定資産評価証明書…手数料は市町村役場によって計算方法が変わるが、土地1筆または家屋1棟につき300円前後の場合が多い
・土地の相続人の住民票…手数料は1通300円前後

そして、法務局で相続登記の申請をする際には、上記費用の他に登録免許税がかかります。
登録免許税の金額は、固定資産評価証明書に記載の評価額に、相続の場合の税率1000分の4(0.004)をかけて算出します。

司法書士に手続きを依頼する場合には、上記費用に追加して依頼料が必要になりますが、必要書類の取得なども代行してくれるため、「用意する時間がない」「取得方法はわからない」という場合は司法書士に依頼するほうがよいでしょう。

土地の相続についての注意点

土地を相続した場合、財産を所有できるというメリットがありますが、所有するということは「税金などの費用もかかる」ということです。名義変更を行えば、その翌年から固定資産税も毎年かかりますので注意しましょう。

また、相続登記は期限が設けられていないため、ついつい後回しになり時間が過ぎてしまうものです。しかし、相続登記を放置したままでは、土地の所有者が亡くなった被相続人となるため、他の相続人が所有者を名乗って勝手に売却してしまう恐れがあります。

その他にも、相続登記を放置している間に新たな相続が発生し、登記手続きや土地の売却がスムーズにいかないことがありますので、相続が発生した場合には登記手続きを忘れないように気を付けましょう。

土地を相続したら、速やかに登記手続きを進めることが重要

家族が高齢になると、相続は身近なものになるでしょう。相続財産となるものは現預金ばかりではなく、土地などの不動産の場合もあります。相続が発生したら、まずは遺言書の存在を確かめ、次に法定相続、遺産分割協議のどちらかを選択し、できるだけスムーズに次のステップに進みましょう。

また、相続登記は自分でも申請が可能ですが、慣れない書類を揃えることは手間がかかります。「どうしても費用を節約したい」という訳でなければ、司法書士などの専門家に相談するのが安心です。

※写真はイメージです
※本記事は、2019年4月以前時点の情報をもとに執筆しています。 マーケットの変化や、法律・制度の変更により状況が異なる場合があります
※記事中では一般的な事例や試算を取り上げています。個別の案件については、お気軽にお問い合わせください。

よくあるご質問

土地活用の方法はどのように決めればよいでしょうか?
土地活用は土地の立地や状況によって適切な方法は変わってきます。また、市場や土地の規制など、専門的な内容の精査も必要になるため、信頼できる専門家にご相談することをお勧めします。
土地活用・不動産経営は初心者なのですが、どのように相談をおこなえばよいでしょうか?
弊社HPの電話もしくはお問い合わせフォーム・資料請求フォームから、お気軽にお問い合わせください。ご要望に応じて、オンライン面談・電話・メール等での対応が可能です。
生和コーポレーションの土地活用・不動産経営には、どのような特徴があるのですか?
4大都市圏での営業に特化し、土地活用一筋50年を超えております。マンション・アパートの累計着工戸数は100,000戸を超え、都市部に強い生和だからこそ、サブリース・一括借上げの入居率98%台を実現しています。
お問い合わせ後の流れはどのようになっているのですか?
お問い合わせ頂いた電話番号もしくはメールアドレスに担当がご連絡致します。
お客様のご相談内容に応じて、経験・知識が豊富な担当が対応致します。

生和コーポレーション編集部

「すべてはオーナー様のために」をテーマに、土地をお持ちの方の目線で、不動産の有効活用に関連する情報を発信しています。当社の豊富な実績をもとに、税理士や建築士、宅地建物取引士などの有資格者が監修した記事も多数掲載。賃貸マンションの建設・管理から相続や税金の話まで、幅広いコンテンツを公開中。

編集部へのご意見・情報提供などございましたらお問い合わせからお願いします

会社名
生和コーポレーション株式会社
所在地

西日本本社
大阪府大阪市福島区福島5丁目8番1号

東日本本社
東京都千代田区神田淡路町1丁目3番

会社設立
1971年(昭和46年)4月16日
お問い合わせ・ご連絡先
0120-800-312

他の土地活用の基礎情報を見る

コインパーキング経営で土地活用!メリットや成功のコツを解説

コインパーキング経営で土地活用!メリットや成功のコツを解説

初期投資が少なく、リスクの少ない土地活用を検討しているなら、 その土地を利用してコインパーキングを始めてみてはいかがでし…

詳しく見る
土地活用で社会貢献!福祉に役立てるという選択肢

土地活用で社会貢献!福祉に役立てるという選択肢

実家の相続などで土地が手に入った場合、どのように利用すればよいでしょう。 売却する、自身の住まいを移転する、賃貸物件を建…

詳しく見る
相続税の節税対策に不動産投資は有効か?他の相続税対策もご紹介

相続税の節税対策に不動産投資は有効か?他の相続税対策もご紹介

相続税対策を何も行っていないと、先祖代々の財産を大きく減らすだけでなく、最悪の場合には財産を失ってしまう事態も発生しかね…

詳しく見る
不要な土地は相続放棄できるのか?相続放棄以外の土地の処分方法とは

不要な土地は相続放棄できるのか?相続放棄以外の土地の処分方法とは

資産運用や売却が困難な土地を、相続しなければいけない場合があります。そういった土地を相続してしまうと、管理や税金の問題が…

詳しく見る
家賃保証とは?サブリースとの違いも紹介

家賃保証とは?サブリースとの違いも紹介

土地活用として、アパートなどの賃貸経営による家賃収入を得たいとお考えの方も多いのではないでしょうか。 そういった分野に興…

詳しく見る
サブリースは簡単に解約できない?仕組み・問題点・解約手順をご紹介

サブリースは簡単に解約できない?仕組み・問題点・解約手順をご紹介

サブリース契約は、上手に利用すればオーナー様にメリットも多い賃貸経営です。 しかし、残念ながら一部企業の運用に問題があり…

詳しく見る

他の土地相続に関する情報を見る

土地相続の手続きの流れとは?相続税を下げる方法や土地売却についても併せて紹介!

土地相続の手続きの流れとは?相続税を下げる方法や土地売却についても併せて紹介!

土地相続の際の手続きは、誰にでも起こりうる身近な法手続きのひとつです。しかし、土地相続の具体的な流れやかかる税金、必要書…

詳しく見る
土地の相続税はいくらかかる?計算方法や節税のポイントを解説

土地の相続税はいくらかかる?計算方法や節税のポイントを解説

相続とは、ある人が亡くなったときに、その人が持っていた全ての財産を、その人の配偶者や子など一定の人が引き継ぐことをいいま…

詳しく見る
不動産の相続手続きの流れは?相続登記の方法や必要書類を解説!

不動産の相続手続きの流れは?相続登記の方法や必要書類を解説!

親や祖父母から不動産を相続した際には、相続手続きはもちろん、相続登記を行うことが大切です。 ここでは、不動産の相続手続き…

詳しく見る
土地活用による相続税対策の仕組み

土地活用による相続税対策の仕組み

相続財産と言われるもののなかには、預貯金をはじめ不動産や有価証券などの「プラス財産」だけではなく、借入金や未納の税金など…

詳しく見る
相続した土地の名義変更をしなかった場合|名義変更の費用やデメリット・手続きについて解説

相続した土地の名義変更をしなかった場合|名義変更の費用やデメリット・手続きについて解説

土地を相続することが決まった後、相続の話し合いが済んだだけでは土地の名義変更がなされていないことをご存知でしょうか。 実…

詳しく見る
土地の相続税が払えない…この場合の対処方法や延納しない対策を知る

土地の相続税が払えない…この場合の対処方法や延納しない対策を知る

相続の際には、相続税が課税されます。税金は当然現金で支払う必要がありますが、なんらかの事情で相続税を払えないケースがある…

詳しく見る
土地の相続税対策とは?土地の評価方法や税金の費用について解説

土地の相続税対策とは?土地の評価方法や税金の費用について解説

「相続税の支払いのために、先祖代々所有してきた土地を売却した」といったエピソードを聞かれたことのある方はいるのではないで…

詳しく見る
土地の相続税が軽減される「小規模宅地等の特例」の節税対策とは?

土地の相続税が軽減される「小規模宅地等の特例」の節税対策とは?

将来、土地を相続する予定のある方は、その際の相続税に関して何か対策されていらっしゃいますか? 相続税は場合によって、納税…

詳しく見る
土地の相続税はいくらかかる?税金の計算方法や控除・特例について解説

土地の相続税はいくらかかる?税金の計算方法や控除・特例について解説

土地にかかる相続税の仕組みをご存知でしょうか。相続税対策を怠ると、相続税を支払うために資産を売却せざるを得ないなどの事態…

詳しく見る

全タグ

土地オーナー様のお悩み解決
土地活用方法・検討のポイント
失敗しない土地活用
アパート経営で悩んだときは
アパート経営方法・検討のポイント
失敗しないアパート経営
マンション経営で悩んだときは
マンション経営方法・検討のポイント
失敗しないマンション経営