土地活用に適した立地条件とは
土地活用をどのように行うか考える上で、交通の利便性はもっとも重要な立地条件の一つといえるでしょう。交通の利便性の良し悪しによって、どのような土地活用が向いているかが大きく変わるためです。もちろん、いいというわけでありませんが、今回は、土地活用に適した立地条件の中でも最も重要な、交通の利便性に絞って解説します。
この記事の目次
交通の利便性が良い場合
駅からの距離が近い土地を所有している場合は、以下のような土地活用が適していると言えるでしょう。
・賃貸住宅経営
アパートやマンションを借りる際、通勤や通学、ショッピングなどの利便性を考慮して駅から近い物件への入居を希望する人は大勢います。そのため、空室のリスクが低く、家賃も高めに設定することができるなど、賃貸住宅経営に適していると言えます。
・オフィスビル経営
オフィスは通勤、顧客への訪問、顧客の来訪などを考えると、駅から近く、交通の便がいい場所に構えた方が好都合です。そのため、オフィスビルの経営にも適しています。
・商業施設経営
駅の周辺は、通勤や通学などのために人が多く集まるため、コンビニエンスストアやスーパーマーケット、飲食店、遊技場などをテナントとして賃貸する不動産・ビル経営にも適しています。町の活性化にも繋がるビジネスモデルです。
駅から遠い場合でも、幹線道路からのアクセスが良い場合は、以下のような土地活用が視野に入ります。
・商業施設経営
車で移動する人向けのショッピングセンターや飲食店、遊技場などの郊外型の商業施設をテナントとしたビル経営に適しています。
・物流施設経営
荷物を保管する物流施設は、車のアクセスが最重要なので、土地の広さに応じてトランクルーム・倉庫などの施設の経営が適しています。
交通の利便性が悪い場合
駅からの距離が遠く交通の利便性が悪い土地を所有している場合は、近い場合と比較すると選択肢は少なくなりますが、以下のような土地活用が適しています。
介護系施設経営……比較的大きめの土地を必要とする高齢者の介護系施設や高齢者住宅は、駅に近く地価の高い場所では、土地の価格と収益採算性の観点から、事業に向いていない場合があります。そのため、駅から少し離れていても、まとまった土地が利用できる場所に建設されます。介護系施設や高齢者住宅は、今後ますます需要が高まっていくため、駅からの距離が遠い土地を安定的に活用していくためには適していると言えます。また、運営側が送迎を行うデイサービスの経営も選択肢としてあげられます。
上記以外にも交通の利便性の観点から、検討可能な土地活用の方法がいくつもあります。
また、郊外の住宅地や、学校や工場などの施設があり人の往来がある場所には、コンビニエンスストアや飲食店などの商業施設をテナントとするビル経営や医療系施設をテナントとする不動産経営が適している可能性があります。
以上のように土地活用を実行する場合は、所有する土地が持つ利点や欠点をよく見極めて決定することが大切です。
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