大阪で土地活用するなら?おすすめの土地活用法と土地活用のポイントを解説!
大阪での土地活用について、具体的にどのような方法があるのか知りたいオーナー様も多いのではないでしょうか。日本第二の都市といわれる大阪では、人口の多さや産業の豊かさを活かし、さまざまな土地活用がなされています。
本記事では、土地活用の観点から大阪の特徴を紹介し、大阪でおすすめの土地活用法を5種類紹介します。種類ごとのメリット・デメリットも解説しているので、大阪での土地活用を検討されている方はぜひ参考にしてください。
この記事の目次
大阪で土地活用する魅力とは?
土地活用は地域の特徴に合わせて行なうのが基本です。大阪で土地活用するなら、まずは大阪の特徴を知っておきましょう。ここでは、大阪府の概要と各エリアの特徴を解説します。
経済力を支える豊かな人口と産業
大阪府の府内総生産は2019年(令和元年)度で約41兆円と、国内総生産の7.4%を占めています。世界的大企業が集積しているだけでなく、日本有数の技術力を持つ中小企業も多いため、産業の規模だけでなく業種の多彩さも大阪の魅力だといえるでしょう。
大阪府が発表している統計調査によると、2021年(令和3年)の大阪府の人口は、約880万人です。このうち大阪市が約275万人、堺市が約82万人となっており、都市部に人口が集中していることがわかります。新型コロナウイルス感染症などの影響で人口は減少傾向にあるものの、大阪は依然として西日本経済の中心地としての顔を持っているといえるでしょう。
産業と人口が豊かな地域では、土地活用法の種類も豊富になると同時に、土地活用上の競合も増えます。自身が所有する土地の周辺地域が将来的にどのように発展していくのかを見極めて、収益の獲得につなげましょう。
エリアごとに異なる特色
続いて大阪のエリアごとの特徴を紹介します。
大阪の中心地は梅田、中之島、本町、淀屋橋、新大阪、心斎橋、なんば、阿倍野の8つのエリアに大きく分かれています。それぞれの特徴を表にまとめたので、該当するエリアの特徴を知っておきましょう。
エリア | 特徴 |
---|---|
梅田 | 近年再開発され企業集積が進み、今後もさらに再開発が予定されている |
中之島 | 2000年(平成12年)以降の大型開発によりオフィスエリアが広がる |
本町 | 歴史あるオフィス街が広がるエリアで、ビジネスマンが多い |
淀屋橋 | 大阪を代表するオフィスエリアで、交通の便が良く、伝統ある企業が集積している |
新大阪 | 広域拠点性を重視する企業が集積している |
心斎橋 | 大手ブランドや個性的なショップが集まるエリア。高所得者層や流行に敏感な若者が多い |
なんば | 観光やショッピング、食文化、エンターテインメントを楽しめるエリアで、観光客や若者、ビジネスマンが集まる |
阿倍野 | 商業施設が集積しており、ファミリー層に人気のエリア |
また、大阪の地価は安定傾向にあり、今後の大阪万博などによる地価変動にも注目が集まっています。大阪での土地活用を検討するなら、都市開発の動向などにも注意を向ける必要があるでしょう。
大阪での土地活用①マンション・アパート経営
ここからは、大阪でおすすめの土地活用法として、
・マンション・アパート経営
・店舗・オフィス賃貸
・定期借地
・駐車場・駐輪場
・コインランドリー
の5つを紹介し、それぞれの特徴やメリット・デメリットを解説します。
まず、マンション・アパート経営の特徴を見ていきましょう。
マンション・アパート経営の特徴
マンション・アパート経営は、土地にマンションやアパートを建設し、部屋を貸し出すことで家賃収入を得る土地活用です。地価や賃料相場が高いエリアや、住環境が整ったエリアに向いており、最も一般的な土地活用法でもあります。
大阪は人口が多く、住宅の需要も高いため、マンション・アパート経営に最適な土地だといえるでしょう。
マンションやアパートを建設する場合は、ある程度の面積の土地が必要であり、一般的に100坪以上の土地が望ましいとされています。また、土地の用途地域によっては、建物の高さに制限があるため、大規模なマンション・アパートの建設はできません。土地の状況を踏まえたうえでマンション・アパート経営が可能かを見極めましょう。
マンション・アパート経営のメリット・デメリット
マンション・アパート経営のメリットは、長期的に安定した収入を得られる点にあります。賃料は景気による変動も受けづらいため、入居者を確保できていれば、マンション・アパート経営はインフレのリスク回避にもなるでしょう。
また、マンション・アパートの建設は相続税対策にもなります。土地に住居用や事業用の建物が建てられている場合、一定の条件を満たしていれば「小規模宅地等の特例」が適用され、相続税の軽減措置を受けられるのです。
ただし、マンション・アパート経営にもリスクがあります。火災や地震などにより建物が被害を受けるリスクや、空室が発生し賃料が得られなくなるリスク、入居者とのトラブルや家賃滞納のリスクなど、種類はさまざまです。
これらのリスクを回避するには、土地活用の目的に合わせた綿密な事業計画を作成し、考え得るリスクに対策を講じておく必要があります。一人でやみくもに経営していると経営破綻に陥る可能性もあるため、土地活用のプロに相談しながら経営を進めていくとよいでしょう。
大阪での土地活用②店舗・オフィス賃貸
店舗・オフィス賃貸は、土地に建物を建てて経営するため、マンション・アパート経営と似ている部分もありますが、メリット・デメリットは大きく異なります。
店舗・オフィス賃貸の特徴とメリット・デメリットを見ていきましょう。
店舗・オフィス賃貸の特徴
店舗・オフィス賃貸は、土地に商業ビルやオフィスビル、医療ビルなどを建設し、賃料を得る土地活用です。産業が盛んな大阪では、特に相性の良い土地活用法だといえるでしょう。
店舗・オフィス賃貸は都市部や駅周辺、大通り沿いの土地など、十分な集客が見込める立地に向いています。地域の特徴をふまえた土地活用が事業成功の要となるため、土地や建物の魅力を企業側に的確に提示できるようにしておきましょう。
なお、店舗・オフィス賃貸を一棟建てで経営する場合、以下の事業用定期借地権方式やリースバック方式を利用すると初期費用を抑えられます。
リースバック方式
入居希望のテナントから建設協力金を集めて、土地のオーナー様が建物を建設し、テナントからの賃料と相殺するかたちで建設協力金を返済する方法です。
事業用定期借地権については、「大阪での土地活用③定期借地」で詳しく解説していますので、併せてご確認ください。
店舗・オフィス賃貸のメリット・デメリット
店舗・オフィス賃貸では、契約の相手方が法人などの事業主のため、個人と契約するマンション・アパート経営よりもトラブル発生のリスクが低くなります。
また、マンション・アパートよりも賃料を高く設定できるため、立地や経営次第で大きな収益を見込めるでしょう。さらに、店舗・オフィス賃貸もマンション・アパート経営同様に相続税の軽減措置を受けられます。
ただし、店舗・オフィス賃貸には空調設備や防音設備、インターネット環境など、必要となる設備が多く、建設コストが高くなってしまうデメリットがあります。入居する企業はより条件の良い物件を常に求めているため、競合が多く、経営を成功させるには専門的なノウハウも必要です。
また、入居しているテナントが景気の影響を受けやすい事業を行なっている場合は、退去リスクもあるため、店舗・オフィス賃貸は、地域性や社会情勢を考慮した経営が不可欠です。自身での管理が難しい場合は、管理を外部へ委託するなどして対応しましょう。
大阪での土地活用③定期借地
定期借地はこれまでのマンション・アパート経営や店舗・オフィス賃貸とは異なり、土地そのものの価値を利用した土地活用法です。大阪は土地への需要が高いため、土地利用者を容易に探せるでしょう。
定期借地の特徴
定期借地とは、一定の期間土地を貸し出すことで収入を得る土地活用法のことです。一般的に、業者を介して賃貸借契約を行ない、土地のオーナー様は土地の借主から毎月地代を受け取ります。
定期借地の契約方法は内容によって、一般定期借地権、事業用定期借地権、建物譲渡特約付借地権に分けられており、それぞれ特徴が異なります。
一般定期借地権 | 事業用定期借地権 | 建物譲渡特約付借地権 | |
---|---|---|---|
契約期間 | 50年以上 | 10年以上50年未満 | 30年以上 |
土地の利用目的 | 制限なし | 事業用 | 制限なし |
契約書式 | 書面により契約 | 必ず公正証書で契約 | 規定なし |
建物買取 請求権 | 特約で排除可能 | 存続期間が30年以上50年未満の場合、特約で排除可能 | あり |
契約終了後 | 更地で返還 | 更地で返還 | 土地のオーナー様が建物を買い取り |
土地活用では、事業用定期借地権を用いるのが一般的です。事業用定期借地権は10年以上50年未満の契約期間で、公正証書を用いて契約します。契約終了後に更新や延長はされず、土地のオーナー様が建物を買い取る義務もありません。
定期借地のメリット・デメリット
定期借地では、土地のオーナー様が建物を建設する必要がないため、建設費用などの借り入れなしで土地活用を始められます。また、貸し出した土地が宅地の場合、相続人の税負担を減らせるのもメリットです。
ただし、定期借地は契約期間が長く、場合によっては50年以上の契約期間があるため、より収益性の高い活用法を見つけても、契約期間中は他用途に切り替えができません。また、マンション・アパート経営や店舗・オフィス賃貸より収益性が劣るため、定期借地する際は、長期的な目線で経営判断を行ないましょう。
大阪での土地活用④駐車場・駐輪場
空いている土地を駐車場・駐輪場にして、賃料を得る方法もあります。駐車場・駐輪場は初期費用が低く、転用にも柔軟に対応できるため、費用負担や税負担を可能な限り減らして土地活用したい方におすすめの土地活用法です。
駐車場・駐輪場の特徴とメリット・デメリットを解説します。
駐車場・駐輪場の特徴
駐車場・駐輪場の形態には大きく分けて、月極駐車場とコインパーキングの2種類があります。それぞれの概要を見ていきましょう。
月極駐車場
車1台分のスペースについて利用者と月単位で契約し、賃料を得る方法です。コインパーキングと異なり、敷地の舗装が必須ではなく、機械の導入も不要のため、簡単に土地活用を始められます。利用者さえいれば安定した収入を得られるのがメリットです。
コインパーキング
時間や日単位で駐車・駐輪スペースを貸し出し、賃料を得る方法です。コインパーキングの専門業者に運営を委託する方法と、オーナー様自ら運営する方法があり、どちらにしても機械の導入が不可欠です。商業施設の近くなど、一時的に駐車場・駐輪場を利用したい方が多いエリアでの土地活用に向いています。
駐車場・駐輪場のメリット・デメリット
駐車場・駐輪場のメリットは、マンション・アパート経営や店舗・オフィス賃貸より初期費用を抑えられる点です。駐車台数は1台からでも運営できるため、狭小地や法律上建物が建設できない土地を活かせます。
駐車場は活用後にほかの活用法への移行も容易なため、土地の相続人が決まっていない方や資産の組み換えが必要な方など、いますぐに大きな建物を建てられない方に駐車場・駐輪場はおすすめです。また、単に遊休地にしておくのがもったいないと感じる方にも駐車場・駐輪場としての活用は有効でしょう。
ただし、駐車場・駐輪場経営は、マンション・アパート経営や店舗・オフィス経営と比べると収益性が低い点がデメリットです。税制優遇措置も受けられないため、収支管理を徹底し、利用者を安定的に確保できるような対策を講じる必要があります。利用者の安定確保には、最適な賃料の設定が欠かせません。周辺の月極駐車場やコインパーキングの相場を把握し、賃料の設定を誤らないことが重要です。
大阪での土地活用⑤コインランドリー
最後に、コインランドリーによる土地活用を紹介します。人口の多い大阪ではコインランドリーの利用者も多く、立地を正しく選べば安定的な収入を得られるでしょう。
コインランドリーの特徴
コインランドリー経営は、洗濯機や乾燥機を設置し、設備の利用料を得る土地活用です。住宅街や商業区画に向いており、土地面積は15~20坪程度が標準的です。
マンションの低層階にテナントとして誘致する方法もあり、すでに土地活用で建物を所有している場合は、建物内にコインランドリーを設置することもできます。人通りの良い立地の賃貸マンションの1階は、コインランドリー経営におすすめです。
コインランドリーのメリット・デメリット
コインランドリー経営には人件費がかからず、ランニングコストが低いうえに、一定の節税効果がある点もメリットです。
ただし、洗濯機や乾燥機の導入費用は高額であり、初期費用の高さから、経営当初の収益が低くなってしまう点はデメリットでしょう。また、ほかのコインランドリーとの差別化が必須で、経営の難度が高いことも挙げられます。
大阪で土地活用する際のポイントは?
土地活用する際は以下の3つのポイントに注意しましょう。
①マーケットリサーチは慎重に
②土地活用上の制限に注意する
③複数の業者に相談する
以上3つのポイントについて、それぞれ解説します。
マーケットリサーチは慎重に
土地活用では、その地域で必要とされているものを用意できなければ、思うような収益は得られません。
大阪で土地活用する場合、現在の土地への需要だけでなく、変化する都市環境も考慮する必要があります。地域住民のニーズや周辺環境などを調べ、どのようなモノやサービスの需要があるかをリサーチしたうえで、土地活用に取り組みましょう。
また、土地活用の多くは中長期的な事業です。短期的ではなく長期的な視野を持ち、事業開始前に将来的な収支の予測をしっかりと立てておきましょう。
より正確に予測を立てるには、土地活用に関する専門的な知識が必要になります。信頼できる専門業者の力も借りながら、可能な限りリスクを減らした運用を心がけることが大切です。
土地活用上の制限に注意する
土地活用は、都市計画法(※1)や建築基準法(※2)により、建設できる建物の種類などに制限を受けます。法的規制があると、そもそも建物を建てられなかったり、貸し出しが困難だったりと、土地活用の幅も狭くなってしまうため注意が必要です。
地域によって特有の制限が設けられている場合もあるため、土地活用法を検討する際は、あらかじめ法的規制を確認しておきましょう。
※1 都市計画法:無秩序な開発や建築を防ぐために、土地の用途などを定める法律
※2 建築基準法:接道義務、建ぺい率、容積率、高さ制限、斜線制限など、建物を建てる際の基準を定める法律
経験豊富な業者に相談する
土地活用は対象となる土地の立地や、周囲の環境などによって最適解が変わります。将来的な収支予測を立てながら効果的に土地を活用するには、専門的な知識が欠かせません。
土地活用を行なうなら、まずは土地活用を専門とする業者に相談するのがおすすめです。業者によって得意とする土地活用法が異なるため、相談先に注意しましょう。
また、業者によって得意とするエリアも異なります。土地活用したい地域での実績が豊富な業者かどうか、確認しておきましょう。
まとめ
大阪は産業が盛んで人口が多く、土地活用の選択肢も幅広くなっています。土地の周辺環境やエリアの特徴を踏まえて、最適な土地活用法を選択しましょう。
土地活用法にはそれぞれメリット・デメリットがあります。同じ土地活用法でも地域が異なるだけで、活用の難易度は大きく変わるため、土地活用をするなら専門知識を持った業者と協力して取り組むのがおすすめです。
大阪発祥で50年以上の土地活用実績がある生和コーポレーションなら、長年のノウハウと豊富な事例をもとに、最適な土地活用法を提案できます。
事業が始まってからのアフターサービスも充実しているため、安心して土地活用ができるでしょう。大阪での土地活用をご検討中の方はぜひお気軽にご相談ください。