アパート経営・マンション経営の一括借上げシステムとは
アパート経営・マンション経営に関係して一括借上げシステムという言葉をよく耳にします。言葉からおおよその意味はつかめますが、詳しいことはよくわからないという方が多いのではないでしょうか。
そこで今回は、一括借上げシステムについて解説します。
一括借上げシステムの仕組み
一括借上げシステムとは、アパートやマンションなどを所有するオーナー様から不動産管理会社が、一部屋ごとではなく、一棟まるごと借上げて第三者に転貸することで収益を上げ、オーナー様に借上げ賃料を支払うという事業方式です(サブリースという言い方もします)。
物件を所有するオーナー様が、アパート経営・マンション経営のノウハウを持っていない場合でも、不動産管理会社がオーナー様に代わって賃貸管理を行うため、オーナー様は建物管理や空室対策、賃貸料の回収などの心配がありません。
一括借上げシステムのメリットとデメリット
一括借上げシステムは、適正に活用すれば物件のオーナー様にも、不動産運営会社にもメリットがあるシステムです。
【物件のオーナー様のメリット】
・不動産運営会社がすべて運営管理をするため、知識がなくとも賃貸物件を建てることができます。
・入居者様に対しての対応は、トラブルやクレームも含めて、すべて貸主である不動産管理会社が行なうため、オーナー様は何もする必要がありません。
・入居者様が退室する際の原状回復は不動産管理会社が責任を持って行います。
【物件のオーナー様のデメリット】
・長期的に空室が増えたり、家賃が下がることで、借上げ賃料が下がる可能性があります。
・契約が開始してから2、3カ月間は募集期間とされ、オーナー様に対して保証賃料が支払われないことがあります。
【不動産管理会社側のメリット】
・一括借上げシステムでは、不動産管理会社が全面的に管理を任されるため、収益が他の管理方式よりも大きくなります。
【不動産管理会社側のデメリット】
・競争が激しくなった場合、不動産管理会社側も一括借上げシステムの管理収入では利益をあまり出せなくなるケースがあります。
一括借上げシステムによるアパート経営・マンション経営は、オーナー様と不動産管理会社が協力しあうことによって、はじめて長期間の利益を確保できるようになります。そのため、じっくりと話し合って細部に至るまできちんと納得した上で契約をかわすことが大切です。