アパート経営・マンション経営の間取りの重要性・種類
アパート経営・マンション経営を安定的に続けていく上で重要なことは、言うまでもなくできるだけ空室を出さないことです。そのため、立地条件や市場調査に合わせた間取りも極めて重要です。
そこで今回は、アパート経営・マンション経営における間取りの重要性とその種類について解説します。
立地条件や市場調査からその土地にあった間取りに
ファミリー層をイメージして郊外の住宅地にゆったりした間取りの物件を建てるのか、駅近で単身者や独身者向けにワンルームタイプの間取りを充実させた物件を建てるのか、その土地の賃貸物件に求められるニーズにマッチした間取りを用意できるかが、空室リスクを極力抑えるための具体的な施策です。
そのためにも市場調査を行うことは重要であり、具体的なニーズを把握することで、確度の高い賃貸経営が可能となります。
間取りの種類と特徴
間取り図を見ると、3LDKなどと間取りが書かれています。ほとんどの方はおおよその意味はご存知と思いますが、正確に知っているという方は意外と少ないのではないでしょうか。そこで改めて間取り図で主に使われる表記について見ていきましょう。
間取り図で主に使われるアルファベットは、R、K、L、D、Sの5つです。
・R(Roon)
部屋とキッチンの仕切りがなく一体化している間取りをRと表記します。1Rはワンルームのことです。
・K(Kitchen)
キッチン(台所)のことです。1Kは、1部屋+台所ということです。
・D(Dinning)
ダイニングルーム、つまり食事をとる部屋(食堂室)のことを言います。「DK」と書いた場合は、ダイニングルーム・キッチンを表しています。
・L(Living)
Lは家族がくつろぐ居間(リビング)のことです。1LDKと表記されている場合は、一般的に1部屋+キッチン・ダイニングルームと居間が一緒になった広いスペース(リビングダイニングキッチン)があるということです。
・S(Service Roon)
あまり見かけませんが、この「S」という記号は、サービスルームのことを表しています。建築基準法で定められている、部屋として認められる基準(採光や換気など)を満たしていないため居室とは言えませんが、納戸やDEN(書斎など趣味を楽しむスペース)を表しています。
アルファベットの前に表記される数字は、「LDK」を含まない部屋数を表しています。「2LDK」なら「2部屋とリビングダイニングキッチン」があるということです。サービスルームがある場合は「2LDK+S」と表現されます。
上記の内容を踏まえると、学生などの独身者が多く住む場所にアパートやマンションを建設する場合は、ワンルームや1DK、1LDKなどの間取りを多くする必要があります。しかしながら、最終決定する前に、その地域の都市計画なども確認しておくことをおすすめします。ごく稀に自治体の方針によって、土地利用や主要施設の建設などを想定し、そのために規制や誘導、整備などを行い、住民構成が大きく変わることもあるためです。アパート経営・マンション経営は長く継続するものだということを忘れないようにすることが大切です。
入居者に好まれる間取りとは
入居者様が好む間取りは、家族構成に大きく左右されます。独身の1人暮らしなのか、新婚家庭なのか、家族4人暮らしなのか、子育てが終わった夫婦なのか、居住する家族構成(属性)により、おおよそ以下のような傾向にあることがわかります。
・学生・単身者:ワンルーム〜1LDK
・2人世帯:1LDK〜2LDK
・3人以上世帯:2LDK以上
間取り・家賃などのニーズは重要な要素です。2人世帯でも、新婚家庭と高齢のご夫婦の場合とでは好む間取りが異なるケースもあるため、家賃設定を含め十分な市場調査が必要です。