アパート経営・マンション経営で失敗しないためには
アパート経営・マンション経営は、預貯金や不動産などの資産を所有している人には節税対策として、サラリーマンには副業として魅力的な不動産投資のひとつです。しかし、事業である以上は必ず利益を出せるという保証はありません。それどころか場合によっては経営破綻するリスクさえあります。
ここでは、アパート経営・マンション経営で失敗しないために、キャッシュフローなどのリスク対策の上で重要なポイントに加えて、管理体制のポイントについても解説します。
この記事の目次
リスクへの対策
経営において、リスク対策は大変重要な課題です。アパート経営・マンション経営におけるリスクとしては、キャッシュ不足、空室、家賃の変動、家賃滞納、修繕費、災害被害などが考えられますが、以下のような対策をとることで、リスクを軽減することができます。
・キャッシュフローの考え方を知る
黒字倒産という言葉を聞くことがあります。利益が出ているにもかかわらず経営に行き詰まって倒産してしまうことを言います。その原因が、キャッシュの不足です。たとえば家賃の滞納や空室の長期化、突発的な修繕の発生など、予測ができない事案から避けて通ることはできません。そんな時にキャッシュが用意できないと、アパート経営・マンション経営は行き詰まってしまうことがあるため注意が必要です。 たとえば変動金利でアパートローンなど多額の借入金がある場合は、将来の金利上昇に備えた事業計画を立てておかなければなりませんし、所有するアパートやマンションの大規模修繕費などは、少しずつ積み立てておくことが大切です。いざ大規模修繕が必要な際に修繕費が不足しないためにも、日々の家賃収入と支出を正確に管理し、手元の現金に余裕がある状態が健全な経営状態と言えるでしょう。
・家賃保証制度を利用する
空室、家賃滞納、家賃の変動に有効です。家賃保証制度に加入していると、空室や家賃滞納が発生して収入が減っても、その70〜90%程度が数カ月間(契約によって内容は変わります)保証されます。
・立地調査等を綿密に行いニーズに合った物件を建てる
賃貸住宅は、立地条件に合わせて単身者向けにしたり、ファミリー向けにするなど、入居者様のニーズにあった物件にする必要があります。また、入居者様が入った後も、常に周辺環境の変化に気を配り、地域の都市計画などの情報も収集しておく必要があります。
・入居者様とのコミュニケーションの重要性
入居者様の仲介を不動産会社へ依頼する場合は、募集の一環として入居者の審査を行います。しかしながら、入居後の空室や家賃滞納、入居者様同士のトラブルに発展しないためにも、入居者様との日ごろのコミュニケーションも重要です。そのためには管理を代行する不動産管理会社選びも大切な要件となります。
・各種保険への加入
オーナー様が入るべき保険としては色々ありますが、建物の共有・共用部分に対する損害保険として、火災保険・地震保険・施設賠償責任保険などがあげられます。 特に自然災害を完全に避けることは不可能なため、もしもの時に補償してくれる保険に加入して、リスクを軽減しておく必要があります。
管理体制のポイント
共用部分の清掃や植栽の手入れ、街灯の交換などの日常の管理をきちんと行うことや、入居者様からのクレームやトラブルに素早く対応することは、空室対策や家賃の維持に役立ちます。しかし、オーナー様が自分で管理することが難しい場合は、清掃などを部分的に業者に任せたり、すべてを不動産管理会社に委託することも検討すべきでしょう。
また空室が出た場合の入居者募集から、家賃滞納による立ち退き交渉など、なかなかオーナー様だけでは対応が難しいことも、専門的知識を持ち代行してくれる不動産会社の存在は大きなメリットとなります。
アパート経営・マンション経営に失敗しないためのポイントをいくつかあげましたが、もっとも大切なことは正しい情報を手に入れて、しっかりと自分で考えながら経営することです。また、多くの情報を持つ不動産会社や不動産管理会社などと、良い関係を築いておくことも重要なことです。