建築基準法とは?法律の概要をわかりやく解説!
新築のアパート・マンションを建築するにあたり、必ず関わってくるのが「建築基準法」です。建築基準法は、建物を建築するにあたって「建築物の最低基準」の基本となるルールが定められた法令です。
建てられる建物の種類・大きさなどが定められているため、アパート・マンションの建築を考えている方にとっては、最低限の建築基準法を理解しておくことが大切です。
今回は、建築基準法の概要から、押さえておきたいポイントなど、建築基準法をわかりやすく解説します。
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この記事の目次
建築基準法とは? その概要と意義
建築基準法の概要と意義
建築基準法とは、建物を建築する際や利用する際に守らなければならない最低限のルールを定めた法律です。建築基準法は1950年に制定され、それ以降も、社会情勢を反映して改正を繰り返しています。私たちが暮らすためには、家や会社、学校など、さまざまな建築物が欠かせません。建築基準法は、それら建築物についてルールを定め、安全で安心な生活を送れることを目的としています。
建築基準法は「単体規定」と「集団規定」から成り立っている
建築基準法には、建築物、建築物の敷地、設備、構造、用途、工事の図面の確認方法、工事の検査など、建築に関する多種多様なルールが記されていますが、大きく分類すると「単体規定」と「集団規定」と総称される規定から成り立っています。
単体規定は建築物そのものについての規定が定められており、集団規定は建築物および周辺環境についての規定が定められています。
建築基準法の「単体規定」とは
私たちが利用する個々の建築物そのものの基準を定めている規定を「単体規定」といいます。
単体規定では建築物そのものの安全性や耐久性、耐震性といった性能に関わった基準が定められています。
なお、単体規定は、建築物そのものが対象であり、日本全国どこでも同じように適用される規定です。
単体規定に当てはまるものは、後述する防火や耐震基準のほか、屋根や外壁、居室の採光や換気、トイレ、電気設備などがあります。
建築基準法の「集団規定」とは
建物そのものではなく、建築物が集まって形成される市街地の環境整備等を目的とする規定を「集団規定」といいます。集団規定は、「良好な市街地環境を確保するための規定」とされており、単体規定と異なり、原則として、都市計画区域内、準都市計画区域内で適用されるものです。
集団規定に当てはまるものは、敷地と道路に関する基準や、建蔽率(建ぺい率)、容積率、高さ制限、各種斜線制限、防火地域などがあります。
土地選びに大切な建築基準法の敷地や道路に関する規定
たとえ自分が所有している土地であっても、建築物は自由に好きな場所に建てられるわけではありません。
建築物を建てる際には、建築基準法を遵守する必要があります。そのためには、建築基準法で規定されている「敷地」の意味と「道路」の意味を理解し、そのうえで、用途地域など、それぞれの規定を知る必要があります。
建築基準法で規定されている「敷地」とは?
建築基準法では、「敷地」という言葉の定義が明確に規定されており、建築物が建っている土地のことを指します。建築基準法を施行するための細則等を定めた「建築基準法施行令」によると、敷地とは、「一の建築物又は用途上不可分の関係にある二以上の建築物のある一団の土地をいう」と書かれています。
つまり、用途上分けることのできる建物は、同一の敷地内には建築できないということです。これを「一建築物一敷地の原則」といいます。では用途上分けることのできない建物とはどういう建物を指すのでしょうか? 具体的な例を挙げると、戸建て住宅の母屋と蔵、離れなどが該当します。蔵は、それだけでは使用上の目的を果たすことができないためです。このように用途上分けられない建物を「用途上不可分」といいます。
この「用途上不可分」に対して、用途上分けることができると判断されるものを、「用途上可分」といいます。たとえば、同じ敷地に別世帯が住む戸建て住宅や、アパートやマンションが該当します。このような建物は、それぞれ独立して使用上の目的が果たせるため、用途上可分となり、建築物ごとに敷地を分離して、別の敷地とする必要があります。
敷地等と道路との関係
建築基準法では、「道路」を、「都市計画区域内または準都市計画内にあって幅員が4メートル以上のもの」と定義しています。幅員とは道幅のことを指し、この場合は側溝や歩道を含みます。
そして、建築基準法において建築物の敷地は、この「道路」(つまり幅員が4メートル以上ある道)に2メートル以上接していなければならないと決められています。これを「接道義務」といいます。
通常の形状の建築物であれば、2メートル以上接しないケースはほとんど考えられませんが、たとえば土地全体が旗竿のようになっている「旗竿地」の場合は、接道部分の間口や通路部分の幅員が2メートルに達しない場合もあり、注意が必要です。
なお、先ほど建築基準法における道路を、「幅員が4メートル以上」と説明しましたが、4メートル未満でも、特定行政庁が指定していれば道路として扱われます。このような道路は「2項道路」あるいは「みなし道路」といいます。
このみなし道路に沿って並ぶ建築物の建て替えの場合、道路に面している敷地の敷地境界線を道路の中心線から2メートルの位置まで後退させる「セットバック」が必要です。
これは、すべての家々が建て替えの際に2メートルずつ敷地を後退すれば、最終的には幅員が4メートルの道路になる、という趣旨の規定となります。道路をはさんで反対側が住宅などではなく、河川や崖地などの場合には、中心線から4メートルの位置までセットバックすることになります。
建物の用途の制限がある(用途地域)
建築物を建てるうえでは、用途地域という言葉についても知っておくべきでしょう。
用途地域とは、行政が土地ごとに指定した用途で使うよう定めた地域のことを指します。なぜそのようなルールが定められているかというと、誰もが好き勝手に好きな用途の施設を建ててしまうと、街に統一感がなくなったり、環境保全ができなくなる恐れがあるためです。たとえば、住居専用の地域では、工場や多くの娯楽施設の建設ができません。制限を設けることによって地域で暮らす住民が、騒音などによる被害を受けないようにしているのです。
なお、用途地域は全国すべての土地が該当するわけではなく、都市計画法により「市街化区域」、「準都市計画区域」と対象が定められています。また、用途地域は「住居系」「商業系」「工業系」の3つに分かれ、さらに細かく13種類に分かれています(無指定の地域も一部存在します)。以下が13種類の地域です。
・住居系
第1種低層住居専用地域
第2種低層住居専用地域
第1種中高層住居専用地域
第2種中高層住居専用地域
第1種住居地域
第2種住居地域
準住居地域
田園住居地域
・商業系
近隣商業地域
商業地域
・工業系
準工業地域
工業地域
工業専用地域
上記のように商業系や工業系など、用途地域ごとに建築できる建物の種類や用途が制限されています。
たとえば店舗が建てられるのは、第2種低層住居専用地域からとなり、第1種低層住居専用地域ではスーパーを建てることはできません。また、マンションは第1種低層住居専用地域から建てることができますが、第一種で建てられるマンションは、3階建てほどの低層マンションとなっています。
用途地域を守ることによって、建築物の混在を防ぎ、調和の取れた環境が維持されているのです。用途地域によってどの土地でも自由に建築物を建てられるわけではないため、現在所有している土地に新しく建築を考えている場合は、建築可能な建物について理解しておくことが大切です。
建築基準法で規定される建物の床面積について
建築物を建てるうえでは、建築基準法における建物の面積の規定についても知っておく必要があります。 ここでは、建築面積、延べ床面積(建物面積)、敷地面積(土地面積)といった、面積に関する用語の解説をはじめ、建築基準法における建物の面積に関する規定について解説します。
建物の面積に関する用語の種類
敷地や建築物の面積に関する用語について説明します。
・建築面積
建築面積とは、建物を真上から見た時の投影面積です。一般的な建築物の場合、1階が占める面積とほぼ同じです。なお、バルコニーやひさしなどが突き出ていた場合、突き出ている長さが1m以下であれば、建築面積には含まれません。もし突き出ている長さが1m以上の場合は、突き出ている部分の先端部から1m後退させた部分までを建築面積に含めます。
・延べ床面積(建物面積)
壁やその他の区画の中心線(壁芯)で囲まれた部分の水平投影面積を床面積といい、延べ床面積は各階の床面積を合計したものです。
たとえば1階が50平方メートル、2階が40平方メートルの場合、50+40=90で、延べ床面積は90平方メートルとなります。
床自体がない吹抜け部分や、屋外階段、バルコニー、ひさしなど壁で囲まれていない部分を含むかは、条件によって変わってくるので注意が必要です。
・敷地面積(土地面積)
土地を真上から見た場合の面積です。登記簿に記載されている登記簿面積(地積)と、実測面積があり、登記簿面積は実測と比べると不正確なものもあります。不動産の取引に際しては専門家に依頼し、正確な実測面積を調査することをおすすめします。
建築基準法で規定される容積率の制限
土地の広さに対して、どのぐらいの面積の建物が建てられるかを定めたものが容積率です。容積率とは、敷地面積に対する延べ床面積の割合となり、以下の計算式で求められます。
容積率(%)= 延べ床面積(平方メートル) ÷ 敷地面積(平方メートル)×100
たとえば、敷地面積が300平方メートルの土地に1階、2階とも180平方メートルの床面積で家を建てる場合、容積率は(180+180)÷300×100=120となるため、容積率120%です。
敷地面積が300平方メートル、容積率200%であれば、建設できる建物の延べ床面積は600平方メートルとなり、同じ敷地面積でも、容積率が500%なら建設できる建物の延べ床面積は1,500平方メートルまでといえます。
・容積率の制限
道路や上下水道施設などのインフラを支える公共施設は、人々が生活をするうえで非常に重要な施設です。
容積率の制限がない建築物が無計画に建築されてしまうと、人口が過度に集中し、既存のインフラ設備では対処しきれなくなり、人々の生活を脅かす可能性があります。そこで、過度な人口集中を防ぎ、建築物と公共施設とのバランスを確保するため、容積率には以下の制限が設けられています。
1.指定容積率による制限
指定容積率とは、都市計画で定める割合による容積率の上限です。低層住宅地域では小さく、商業地域では大きくなります。たとえば、都内の高層ビル街などは容積率の上限が高い傾向にあり、駅前の商業地や大通り沿いは、400~500%と大きくなっています。一方、住宅地などでは150~200%と小さめになっています。
2.基準容積率による制限
基準容積率とは、指定容積率のように都市計画によって定められたものではなく、建築基準法によって定められた「前面道路の幅員による容積率の制限」です。
前面道路の幅員が12メートル未満の場合、以下の数値以下である必要があります。
前面道路の幅員×係数(0.4)×100=容積率
たとえば、前面道路の幅員が5メートルの場合、5メートル×0.4×100=200%が制限となります。
なお、係数は住居の場合は0.4ですが、非住居の場合0.6となります。特例で0.8のものもありますが、0.4か0.6と覚えておけば問題ないでしょう。
前面道路の幅員12メートル未満の場合、「1」と「2」を比べて厳しい方を採用します。
・容積率の緩和
容積率は一定の条件を満たしていると緩和されます。容積率が緩和されるには以下の条件などがあります。
1.住宅の地下室
地下室部分については、全床面積の合計の3分の1までの面積を、容積率の算出をする際の延べ床面積から除外することができます。
2.車庫や駐車場
全床面積の合計の5分の1までの駐車場の面積を、容積率を算出する際の延べ床面積から除外することができます。
3.特定道路にから分岐した道路に接する一定範囲内の土地
前面道路の幅員が6メートル以上12メートル未満で、特定道路(幅員15メートル以上の道路)までの距離が70メートル以内の土地については、その距離に応じて容積率を加算できます。これにより、広い道路に接する土地に比べて、分岐している道路に接する土地の容積率が急に減るのを防いでいます。
建築基準法で規定される建蔽率(建ぺい率)の制限
建蔽率(建ぺい率)という言葉を聞いたことがある方は多いでしょう。建蔽率(建ぺい率)も制限が指定されているため、建物を建てるうえでは必ず知っておくべき知識の一つです。
・建蔽率(建ぺい率)とは
建蔽率(建ぺい率)は、敷地面積に対する建築面積の割合のことをいいます。言い換えるなら、「その土地のどのくらいの面積を建物用に使えるか」を定めたものとなります。建蔽率(建ぺい率)は下の計算式で求められます。
建蔽率(建ぺい率)(%)= 建物面積(平方メートル)÷ 敷地面積(平方メートル)×100
たとえば、敷地面積が300平方メートルの土地に、建物面積180平方メートル、地上1階建ての建物を建てる場合の建蔽率(建ぺい率)は次のようになります。
建蔽率(建ぺい率)(%)=180(建物面積)÷300(敷地面積)×100=60%
建蔽率(建ぺい率)は建物を真上から見た際の面積のため、2階建て以上の場合は一番面積が広い階(ほとんどの場合1階)で計算します。
・建蔽率(建ぺい率)の制限
日当たりや通風、防火、災害時の避難経路の確保などの理由から、建蔽率(建ぺい率)には制限が設けられています。
原則として、用途地域と都市計画で定める割合によって定められており、敷地にゆとりを持ちたい住居系では60%前後と低く設定されています。一方、商業系は80%と高くなっています。
・建蔽率(建ぺい率)の緩和
建蔽率(建ぺい率)の制限は一定の条件を満たしていると緩和されます。緩和されるには以下の条件などがあります。
1.角地緩和
特定行政庁が認めた角地は、火事の時の消火や災害時の避難が可能になるため、建蔽率(建ぺい率)が10%緩和されます。
2.防火地域における耐火建築物
防火地域に耐火建築物を建てる場合も、建蔽率(建ぺい率)が10%緩和されます。
なお、「1」と「2」両方に当てはまる場合は、両方が同時に適用できるため、20%緩和されます。
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建築基準法で規定される建物の高さについて
建築基準法では、建物の高さも規定されています。建物を建てる際には、建築基準法を遵守した高さを把握しておく必要があります。建築基準法が規定する高さ制限について確認していきましょう。
建築基準法で規定される高さ制限
前面道路や隣接地の日当たり、通風を確保し、建物同士がお互い圧迫しないように、用途地域や都市計画などによって、それぞれ建物の高さの上限値が決められています。これを「高さ制限」といいます。
高さ制限には「絶対高さ制限」、「道路斜線制限」、「隣地斜線制限」、「側斜線制限」などがあります。
・絶対高さ制限
絶対高さ制限は、良い住環境を守るために、第1種・第2種低層住居専用地域に適用される高さ制限です。
10メートルまたは12メートル以内のどちらかとなり、都市計画で定められた方に制限されます。この制限は一般的なアパート・マンションの3階建て、高くても4階建ての高さに相当します。
・道路斜線制限
道路斜線制限は、道路の明るさや環境確保を目的として設けられた高さ制限です。
前面道路の反対側の境界線から、こちら側の敷地に向かって一定の勾配で立ち上がる斜線の内(下)側に建物をおさめなければならないという制限です。
勾配は用途地域によって決まっており、主に住居系地域は「1.25倍×水平距離」、その他の地域は「1.5倍×水平距離」です。
なお、セットバックをした際には、後退した距離だけ、前面道路の反対側の境界線が外側に移動した、とみなすことができます。
・隣地斜線制限
隣地斜線制限は、隣地の日照、住環境を守るために設けられた制限で、地面から20メートルを超える部分から制限がかかります。
第1種・第2種低層住居専用地域では「絶対高さ制限」があるため適用になりません。
なお、隣地斜線制限にもセットバックによる緩和があります。20mまたは31mの高さを超える部分を隣地境界線からセットバックした場合は、本来の隣地境界線より外側に隣地境界線があるものとみなすことができます。
・北側斜線制限
北側斜線制限は、北側の隣地の日照の悪化を防ぐために設けられたもので、隣地境界または前面道路の真北方向からの距離に応じて建築物の北側の高さを制限しています。
北側斜線制限にはセットバックによる緩和はありません。
建築基準法で規定される地震や火事などの災害対策について
建築基準法では、地震や火事などの災害が発生した場合に、被害が拡大しないよう建物を守るためのルールが規定されています。アパート・マンションを含め、あらゆる建物を建築する際は、建築基準法で定められた安全のルールを遵守しなければなりません。まずは火災の備えから見てみましょう。
防火地域・準防火地域・22条区域に関する規定
建築基準法では、火災の危険を防ぐために3つの地域に分けて防火に対する具体的な規制がなされています。3つの地域とは、防火地域、準防火地域、22条区域です。22条区域のなかに準防火地域、準防火地域のなかに防火地域があるといったイメージです。防火地域がもっとも規制が厳しく、準防火地域がその次に規制が厳しくなっています。
・防火地域
防火地域は、火災を防止するため、特に厳しい建築制限がされている地域です(建築基準法61条)。
防火地域では、規模の小さい建築物を除き、「耐火建築物」にしなければなりません。また、規模の小さい建築物は「準耐火建築物」としなければならないと規制がされています。
・準防火地域
準防火地域は、火災を防止するため、比較的厳しい建築制限がされている地域です(建築基準法62条)。
準防火地域では、地上4階以上の建築物は必ず耐火建築物とし、それ以下の建物も延べ面積によって耐火建築物、準耐火建築物にしなければならない等の建築規制があります。
・22条区域
防火地域・準防火地域以外の市街地で、火災による類焼を防止する必要のある区域です。
建築物の屋根を不燃材料にするか、不燃材料を葺くことが義務付けられています。
建築基準法で規定される防火・避難に関する規定
建築基準法では火災などから人命を守るために、防火・避難に関しても多くの規定があります。
火災が拡大することを抑える防火区画、室内での延焼を抑える間仕切壁、内装制限、安全な避難経路を確保する直通階段・避難階段のほか、屋外への出入口の施錠装置や排煙設備等、その規定は多岐にわたります。
建築基準法の耐震基準
建築基準法には、火事だけでなく、耐震基準についても明記されています。
地震の多い日本では、建物の強度が人命を左右します。地震が起きても簡単に倒壊しないよう、建築基準法では建築物の地震に対する建物の強度基準を定めているのです。これが「耐震基準」です。
耐震基準は大地震の発生を契機に見直しがあり、改正を重ねています。なかでも大きな改正となったのが1978年の宮城県沖地震をきっかけとした1981年の改正です。この地震の際に基準が大幅に見直されたため、それ以前の基準を「旧耐震」、以降の基準を「新耐震」と呼んでいます。
旧耐震は、震度5程度の地震では倒壊しない想定を基準としたものであり、それより大きい地震については規定がありませんでした。しかし、新耐震では、震度5程度の地震では「ほとんど損傷しない」レベル、震度6強~7程度でも「崩壊、倒壊しない」という耐震性が求められています。
・構造計算
重力、地震力、風圧力、雪、津波などに対して、どれほど耐えられるか、建物の安全性を検討・確認する計算を「構造計算」といいます。2段階の計算があり、建物を建てる際には欠かせない知識です。
一つは、「許容応力度計算」です。これは、一次設計に利用する計算で、小規模な建築物に用いられます。部材が内部に生じる抵抗力に耐えられるかを計算します。
もう一つは、「保有水平耐力計算」です。地震力などの横方向から加わる力である水平力に対して、建物の構造材が耐えることのできる力を計算します。
・耐震等級制度
2000年に制定された「品確法(住宅の品質確保の促進等に関する法律)」に基づき、耐震性は「耐震等級」という基準で評価、表示されるようになりました。耐震等級は以下の通りです。
等級1……建築基準法と同程度の耐震性能
等級2……建築基準法の1.25倍程度の耐震強度
等級3……建築基準法の1.5倍程度の耐震強度
アパート・マンションを建築する際には建築基準法の理解と法改正への対応が必要
アパート・マンションを建築する場合には、建築基準法を遵守しなければなりません。しかし、建築基準法に定められている規定は多岐にわたり、すべてを正確に把握することは困難です。また、社会状況の変化などによる法改正や、地域によっては、条例などのより細かい制限もあります。建築を検討の際は、信頼できる建築会社や不動産会社に相談しながら進めていくことをおすすめします。
生和コーポレーションの手掛けた建築物は、建築物阪神・淡路大震災の際においても、旧耐震基準の時代に建てられた建物も含め、そのすべてで全半壊などの大きな被害はなく、「生和の賃貸マンションの頑強さ」が証明されています。生和コーポレーションでは建築基準法の遵守はもちろん、さらにその上の高品質な建築物で、オーナー様のアパート・マンション経営をバックアップ致します。お困りごとがございましたら、ぜひ、ご相談ください。
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