エレベーター点検に課せられている義務と頻度
エレベーター点検の必要性
ビルなどに設置されているエレベーターですが、安心安全に利用するために、管理者には定期的な点検の義務が課せられています。
具体的には建築基準法第8条で「建築物の所有者、管理者又は占有者は、その建築物の敷地、構造及び建築設備を常時適法な状態に維持するように努めなければならない」と定められています。
つまり、点検を怠ってしまうと、法律で罰せられるのです。
近年ではエレベーターに関する事故も増えていますので、管理者は定期的に点検を行う必要があると思われます。
また、エレベーターの耐用年数は25~30年(税法上の耐用年数は17年)となっていますので、長く使用する設備としては定期的なメンテナンスは欠かせません。
エレベーターの法定点検
エレベーター点検には周期があります。
車でいう車検のようなもので、法律で義務付けられている法定点検になるのですが、周期としては1年に1回です。
この法定点検を受けているものには[定期検査報告済証]が貼られています。
点検する内容はマンションやビルなどの建物によって異なりますが、主に昇降に問題がないか、扉の開閉に問題がないか、といったところです。
以前起きた事故では、ワイヤーロープ部破断・破損による火事などがあるので、その箇所は特に入念に点検を行う必要があると言えます。
エレベーターの定期点検
上記に述べた法定点検とは別に、エレベーターを安全に利用するために、業者によって定期点検を行っています。
この定期点検は、マンションやビルなど、各建物によってその周期は異なっています。
例えば、1ヶ月に2回,毎月1回,2ヶ月に1回などで、周期が決められているというわけではありません。
その理由は、点検回数はエレベーターを設置した業者によって定めているからです。
近年では法定点検以外の定期点検に力を入れている業者も増えてきています。
エレベーター点検に関するよくある質問
エレベーターの点検は義務ですか?
エレベーターは法定点検の実施が義務づけられており、建築基準法に基づく定期検査報告が必要です。ただし、個人宅のホームエレベーターや、大型貨物用の積載量1トン以上のエレベーターで、労働基準監督署長または厚生労働大臣指定の機関による性能検査を実施している場合、定期検査報告義務はありません。
エレベーターの点検は年に何回ですか?
法定点検は1年ごとに実施し、特定行政庁に報告することが義務付けられています。
点検を怠ると100万円以下の罰金が科せられる可能性があり、点検記録は3年間保管しなければなりません。
エレベーターの定期検査は義務ですか?
エレベーターの法定点検(定期検査報告)は、建築基準法に基づき年1回の実施と特定行政庁への報告が義務づけられています。一方、メンテナンス会社が行う定期点検は法的義務ではなく、頻度や内容は各社の判断で決められています。ただし、定期点検は安全性や適切な運行を維持するために非常に重要であり、これを重視する会社も増えてきています。
エレベーター点検しないとどうなる?
エレベーター点検は、適切な運行と安全性の確保のためにも必要不可欠です。毎日多くの人が利用する設備であり、不具合が発生すると大きな事故に発展する可能性もあります。機械設備は長期間の使用に伴い劣化するため、修理や交換が必要な箇所がないか、早めのチェックが重要です。