マンションの給水設備の点検と耐用年数について
マンションの給水設備は、安全で良質な水を提供してくれる重要な設備です。
給水設備を管理していく上で、機能の維持だけでなく衛生面も適切に管理していく必要があります。
給水方式には複数の方式があり、それぞれ点検方法が異なります。
点検の頻度は年に4回程度が一般的です。
この記事の目次
給水方式
給水方式には、水道直結方式、高置水槽方式、圧力タンク方式、ポンプ直送方式、増圧直結給水方式の5つがあります。
水道直結方式は、受水槽を使わず、直接水道本管より、水を給水する方式です。
停電による断水の心配がないことや衛生面にも優れているというメリットがあります。
しかし、本管の水圧の問題から2から3階建の建物にしか採用できません。
高置水槽方式は、水道本管から一度受水槽に水を貯め、屋上などの高い所にある水槽に揚水ポンプを使って水を送り、重力によって給水をする方式です。
マンションの各階の水圧の変動が少ないというメリットがあります。
圧力タンク方式は、水道本管から一度受水槽に水を貯め、圧力ポンプを使って圧力タンクに水を送り、そこから各戸に給水する方式です。
重力を利用することが困難な低階層の建物に用いられます。
ポンプ直送方式は、水道本管から一度受水槽に水を貯め、加圧ポンプを使って直接給水する方式です。
増圧直結給水方式は、水道本管からポンプを通じて直接給水する方式です。
給水設備の点検
給水設備は、24時間しっかりと稼働するだけでなく、衛生的に安全であることも大切です。
そのため、設備の点検では、各種機器の動作状況、劣化状況などの点検が行われます。
給水設備の水槽には、給水方式によって異なりますが受水槽と高置水槽の2つがあり、水道水の水に濁りはないか、異物が混入しないように蓋がしっかりと閉じられているかなどを点検します。
また、1年に1回、ポンプなどの水槽に付随する機器も点検し、結果を保健所に報告します。
給水設備の耐用年数
給水設備は定期的な点検をしていても劣化するものなので、給水設備を構成している貯水槽や給水ポンプなどの設備は時期が来れば交換などの必要が出てきます。
給水設備の耐用年数は、設備の種類、使用頻度などによっても異なりますが、大体20年前後ということができます。