所有アパートの老朽化、建て替え?リノベーション?メリデメを徹底解説
アパート経営で避けられない問題のひとつに、経年による老朽化があります。老朽化したアパートは収益性が著しく低下するため、将来的な対策に悩む方もいるでしょう。老朽化したアパートの経営を立て直すための代表的な対策には、建て替えやリノベーション、リフォームなどが挙げられますが、いずれも高額な費用と事前準備が必要なことから、決断を出せずに現状を維持してしまうというケースもあります。
そこで本記事では、アパートの老朽化によるリスクや、建て替えやリノベーションを行う場合のメリット・デメリット、アパート建て替えにかかる費用相場について解説していきます。
この記事の目次
アパートの老朽化によるリスク
アパートは建築から月日が経つほど老朽化が進みます。築25年を超えるようなアパートは適切な修繕を行っていたとしても、経営に関わるリスクが生じるケースもあります。まずは、アパートの老朽化により、どのようなリスクの発生が考えられるのかについて見ていきましょう。
空室の増加・稼働率が低下するリスク
アパート老朽化に伴って入居者が近隣の新築アパートや築浅アパートに流れてしまうと、空室の増加により、稼働率が低下してしまうリスクがあります。老朽化したアパートは外観や内観、間取りが現代の需要に合わない、建物内の設備が古くなるなど、“住まいとしての魅力”が薄れやすい特徴があります。
賃料・家賃収入が低下するリスク
空室が増加して入居者が集まらない期間が続けば、賃料を下げて入居者を集い、稼働率を上げる必要があります。対策がうまくいけば経営を持ち直すことができますが、老朽化は時間とともに進むため、根本原因の解決にはいたりません。老朽化によって賃料の値下げを重ねると、家賃収入の低下のリスクが高まり、経営面の負担が生じやすくなります。
修繕費用・管理費用などの維持費に対するリスク
アパートの老朽化が進むと修繕を行う必要があり、築年数が経過するほど維持費用や管理費用の負担が大きくなります。前述のように、家賃収入の低下により経営資金の確保が難しい場合、維持費に十分な予算を割くことができません。おろそかな修繕で経営を続けると、結果としてアパートの老朽化が早まるという悪循環も生まれてしまいます。
耐震性・耐久性が低下するリスク
アパートの老朽化が進むと、耐震性や耐久性の低下が懸念されます。場合によっては大規模な耐震補強工事を検討しなければならないこともあります。国税庁では、建物の効用が持続する期間として、「法定耐用年数」を定めています。
・木造アパート:22年
・鉄骨造アパート:34年
法定耐用年数はアパートの実際の耐久性や寿命を示すものではありませんが、耐久性の目安のひとつとして捉えておくと、老朽化による耐久性の低下や、それに伴う問題を見逃しにくくなります。
また、耐震性については、旧耐震基準(1981年5月31日以前)に基づいて建築されたアパートは、万が一の事態に備えた適切な管理を心がける必要があります。耐震診断は一部のアパート(旧耐震基準で3階建て以上かつ1,000平米以上のアパート)を除き、実施する義務が設けられていませんが、地震による災害が発生した場合、アパートの管理状況によっては法律上の管理責任を問われる可能性があります。
上記のようなリスクが現在のアパート経営における悩みとなっている場合、アパートの老朽化が進行しているといえます。老朽化したアパートの状況に合わせた対策を施し、アパートの収益性の改善や稼働率の向上を目指しましょう。
老朽化アパートの対策方法とそのメリット・デメリット
老朽化したアパートの対策方法としては、主に、継続利用、買い替え(売却)、建て替え、リノベーション、リフォームの5つの方法が考えられます。ここでは、それぞれの対策方法と、その対策を講じた場合のメリット・デメリットについて見ていきましょう。
継続利用
継続利用とは、有効な空室対策を行い、アパートを現状のまま維持する方法です。対策次第では現状を維持したまま入居率を上げ、少ない費用でアパートを長く活かすことができます。管理会社を切り替えると客層や集客方法が変わることから、費用負担なく収益性を改善できる場合もあります。少ない費用で入居者をなるべく多く集めるならば、敷金や礼金などの一時金を免除する、入居条件を緩和する、使用用途や支払い方法を緩和するなどの方法があります。
・継続利用のメリット
・建て替えやリノベーションなど、他の対策より低コストかつ低リスク
・継続利用のデメリット
・アパートをとりまく状況や環境、老朽化の進行度合いにより、空室が埋まらない可能性がある
・空室対策の内容によっては収益性が縮小し、維持や管理の負担が大きくなる可能性がある
買い替え(売却)
買い替えとは、所有しているアパートを売却し、売却により得た資金をもとに新たなアパートを購入する方法です。競合物件が多いエリアや人口減少が著しいエリアなどに老朽化アパートを所有している場合、より多くのメリットを得られるでしょう。
・買い替えのメリット
・規模や立地を再検討し、より良い条件のアパートに買い替えることで、収益性の向上が期待できる
・一定条件を満たす場合、売却により発生する税金を抑える「特定事業用資産の買換え特例」を活用でき、税負担を軽減できる
・買い替えのデメリット
・老朽化したアパートは、希望する価格より低い売却価格となる可能性がある
・売却後、希望の条件に合った新たな物件が見つからない可能性がある
建て替え
建て替えとは、老朽化したアパートを解体し、同じ土地に新たなアパートを建築する方法です。現在入居者が少なく、借り入れがないなど、多くの資産を捻出できる場合、建て替えにより大幅な収益性の向上を見込めます。
・建て替えのメリット
・現代の需要に合わせたアパートの建築が可能なため、竣工後は入居率や収益性の向上を期待できる
・旧耐震基準によるアパートは、建て替えにより耐震性や耐久性のリスクを軽減でき、補強工事にかかる費用を浮かすことができる
・立地や環境に問題がなければ、今ある土地を手放すことなく資産運用を継続できる
・建て替えのデメリット
・現在の入居者へ立ち退き交渉を行い、すべての入居者から同意を得る必要がある
・解体費用や立ち退き費用、新築費用など多くの費用が必要となり、他の対策方法と比べて費用負担が大きい
リノベーション
一般的にリノベーションとは、改装により間取りや設備を一新させ、アパートとしての価値を高める方法です。“住まい”としての性能や機能の向上を目的として、現代の需要に合わせたリノベーションを行うと、相場以上の価値を生み出すことも可能です。
(例)オートロック機能を導入する、3DKだった間取りを2LDKへ変更する、建物全体にバリアフリー設計を取り入れる など
・リノベーションのメリット
リノベーションはアパートに新しい付加価値を与えることで、新築アパートや競合アパート以上の魅力をアピールできるようになることが最大のメリットです。建て替えと比べて、少ない費用で新築同等の機能や設備を備えたアパートにできる可能性があるため、建物自体が寿命を迎えていない場合、多くのメリットを享受できます。
・リノベーションのデメリット
リノベーションを行ったとしても、外観や構造躯体の老朽化が著しい場合、期待どおりの効果を得られない可能性もあります。設備の状況によっては、給排水設備の取り替えや外壁の全面取り替え、防水処理など、大規模な修繕工事を伴う可能性があり、費用負担が大きくなりやすいためです。リフォームと比べると工事の規模が大きいため、費用を抑えにくい方法であることを念頭に計画する必要があります。
リフォーム
リフォームとは、修繕により、老朽化した建物を新築の状態に近づけるための方法です。性能が低下した機能や設備、内外観を、新築時の状態へ近づけることを目的とし、主に原状回復のための工事を行います。
(例)古くなったキッチンやトイレの交換、汚れた壁紙の張り替え、外装の塗り直し など
・リフォームのメリット
リフォームは、建て替えやリノベーションに比べて工期が短く、高額な費用を負担することなく老朽化した箇所を修繕できる点がメリットです。
・リフォームのデメリット
リフォームにおいては、他の方法のようにアパートに新しい付加価値を与えることはできないため、近隣に魅力の高い競合アパートが多い場合は注意が必要です。構造躯体や内部設備の老朽化が著しい場合は、リフォームのみでは修繕が不十分に終わってしまう可能性もあります。
老朽化したアパートは、現在の経営状況や建物の状況を正確に診断することが重要です。適切な対処方法を講じることで、アパートの老朽化におけるリスクや問題点の改善・解消につなげることができるでしょう。
アパート老朽化による建て替えの判断基準とは
アパートの老朽化対策を考えるとき、建て替えるべきタイミングについて迷うケースもあるでしょう。ここでは、老朽化したアパートに建て替えの必要性を見出す判断基準や、建て替えを検討する時期としておすすめのタイミングを見ていきましょう。
アパートの築年数が築30年を超えているかどうか
アパートなどの不動産をはじめ、資産として扱われるものは、国税庁により、「法定耐用年数」が定められています。アパートの法定耐用年数は、木造アパートが22年、鉄骨造アパート(鉄骨の厚みが3mm超4mm以下のもの)が27年となっています。一般的に、アパートを購入・建築した際のアパートローンの返済期間は、法定耐用年数が基準となっており、築30年を超えるころには高い確率でアパートローンを完済していると考えられます。そのため、築30年を超えているのであれば、費用面からみて建て替えを検討しやすいといえるでしょう。
また、築30年を超えるアパートは、建物の機能や性能が現代の需要に合っていない可能性もあるため、そのような問題を解消・改善するという意味でも、築30年を超えているかどうかがアパートの建て替えのひとつの目安となります。
アパートの維持費・管理費の増加・上昇
老朽化したアパートの経営を続けるには、定期的なリフォームやリノベーションによる修繕や改修が必要となることが考えられます。築年数が経過して老朽化が進むほど複数回のリフォームや大規模なリノベーションの必要性が高まるため、アパートの維持や管理にかかる費用は経年とともに増加傾向にあります。そのため、アパートの維持や管理にかかる投資に対して、どれくらいの期間で回収できるかを算出し、収益に対する費用対効果を見極めることが重要です。
例えば、築30年のアパートにかかる維持費用や管理費用をその後10年で回収する計画の場合、費用の回収が完了する築40年を迎えるころには、新たなリフォームやリノベーションの必要が出てくる可能性や、老朽化により収益性が低下している可能性もあります。アパートの維持費・管理費が経年とともに増加し、回収に時間がかかることが予想される場合は、建て替えを視野に入れて良いタイミングといえます。
また、一般的に、アパート設備は築10年を目安に大規模修繕を行います。大規模修繕は高額な費用負担があることから、その後の収益性と照らし合わせながら、同時に建て替えの必要性も見極めていくことがおすすめです。
空室の増加・家賃を下げても効果がない
老朽化はアパートの資産価値を低下させます。アパートの機能や設備が現代の需要から離れてしまうほど、空室は増加し、賃料を見直しても入居者が集まらないという問題に発展します。
アパートの老朽化により空室が全体の半数を超え、かつ、これ以上の賃料の値下げに効果が見込めない場合は、建て替えのタイミングといえます。
アパート老朽化によるリスクが不安、古いアパートの収益に伸び悩んでいるという方は、今一度、建て替えのタイミングを迎えていないか確認してみてください。
老朽化以外でも建て替えをおすすめする場合
例えば、築年数が20年を超えているアパートであっても、建物全体を通して、老朽化が目立たないアパートもあるでしょう。老朽化していないアパートは建て替えの必要性が見出されにくいですが、いくつかの条件に当てはまる場合は建て替えによるメリットを享受できる可能性があります。
ここでは、建物の老朽化以外で、どのような場合にアパートの建て替えを検討すべきかについて解説します。
建物のデザインや設備が古い場合
アパートの間取りや設備が古くなると、現代の需要に合わなくなります。建物の老朽化が見られなくても、時代遅れの内外装はアパートの魅力を下げ、入居者が集まりにくくなってしまいます。建て替えにより現代の需要に合わせた間取りや最新設備を採用できると、賃料を上げても空室が増えることなく、短期間で建て替え費用を回収し、その後も安定したアパート経営を見込めます。築年数が古く、アパートのデザインや設備のアピールポイントが著しく少ないと感じる場合には、建物の老朽化が見られなくても、リフォーム・リノベーションや、アパートの建て替えを検討しましょう。
自分のアパートの周辺に新築アパートができて競合が増えた場合
経営するアパートの周辺に新しいアパートが新築されると、築年数の古いアパートは入居者を確保しづらくなります。住まいを選ぶ条件は、立地や間取り、賃料などさまざまですが、入居者のなかには「賃料が高くても新築を選ぶ」という方も一定数存在します。
そのため、「単純に賃料を下げて集客を強化してみる」のではなく、「建て替えによりアパートの資産価値を大きく高める」など、新築アパートに見劣りしない対策を講じることが大切です。経営するアパートの周辺に新築アパートが建った際は、現在のアパートローンを完済していれば、建て替えを検討するタイミングとして今後の経営計画を立て直してみましょう。
アパートを相続したい場合・相続税対策をしたい場合
相続税対策の一環としてアパート経営を行っている場合、建て替えによりアパートローンを組むことで、相続税評価額を減らすことができます。相続税評価額が減ると相続時に発生する相続税を抑えられるため、築30年以上のアパートなどですでにアパートローンを完済している場合には、アパートを建て替えることで、資産価値を高めるとともに、節税効果も期待できます。
また、アパートを相続する際の相続税は、アパートの入居率、空室の状態によってその税額が変動します。空室が多いアパートは、建物に対して賃貸で使用されている部分が少なく、自由に活用できる部分が多くなるため、相続税評価額が大きくなりやすく、逆に、入居率が高いほど建物に対して賃貸で使用されている部分が多くなるため、相続税評価額が小さくなります。アパートの建て替えによって稼働率を上げることで、節税効果が高まり、相続税対策を強化することができます。併せて、アパートを引き継ぐ子や孫などの相続人への経営の承継もしやすく、安定したアパート経営も期待できます。
アパート建て替えにかかる費用相場
アパートの建て替えでは、買い替えや新築以上に多くの費用が発生することから、投資費用は高額になります。アパートの建て替えで必要となる主な費用は、立ち退き料、解体費用、建築費用の3つが挙げられます。ここでは、それぞれの費用相場について見ていきましょう。
立ち退き料
現在の入居者へ立ち退きを依頼する際は、アパートオーナーから入居者へ、立ち退き料を支払うケースがあります。立ち退き料は、ケースバイケースです。立ち退き料には新居への引越し費用や新居の敷金や礼金を含み、場合によっては迷惑料や慰謝料、補償料として金額を上乗せする場合もあります。立ち退き料の金額については明確な指針や法規制がないため、入居者との交渉次第で高額になってしまう可能性も否定できません。アパートの建て替えにかかる資金計画を立てる際は、目安として、立ち退きを依頼する入居戸数×賃料6ヶ月分の費用を想定しましょう。
立ち退き料をはじめ、立ち退きにかかる労力を軽減させるためにも、建て替えに向けて早めに入居者との賃貸借契約を変更しておくことも大切です。入居者との賃貸借契約を、契約期間満了後に確実に明け渡しを受けることができる、定期借家契約に切り替えるなどして対策しておきましょう。
解体費用
アパートの建て替えでは、現在のアパートを取り壊すための解体費用がかかります。アパートの解体費用は建物の構造(木造、鉄骨)や階数、立地などによって異なりますが、坪単価に延床面積をかけることで目安となる費用を算定できます。アパートの解体にかかる費用の目安は以下の通りです。
・アパートの解体費用の目安
建物構造 | 延床面積1坪あたりの解体費用の目安 |
木造 | 2.5万円~5.5万円 |
鉄骨造 | 3万円~6.5万円 |
鉄筋コンクリート造 | 3.5万円~7万円 |
上記の解体費用は、あくまでも目安となります。
建物の階数が多くなるほど、産業廃棄物が多く発生し、廃棄物処理にかかる費用も増すため、解体費用が高くなります。
アパートを取り壊すための解体費用は、アパートの立地や周辺環境、建物に使用されている建築材料などによっても変動します。取り壊しを行うアパートが、道路が狭い、建物が密集しているような立地にある場合や、アパート周辺に電柱や電線が近い場合は、大型の運搬車両や重機の出入りできず作業員を増員する必要があるため、解体費用が割高になります。また、取り壊しを行うアパートにアスベストが使用されている場合は、特殊な除去を行う必要があるため、解体費用が割高になります。
解体費用は、解体工事を依頼する工事会社によっても異なります。解体費用の詳細については工事会社へ見積りを依頼し、気になる内訳や料金があれば、発注前の段階で確認しましょう。
建築費用
おおまかな建築費用は坪単価を用いて算定します。設計段階では、新しく建築するアパートの延床面積(坪数)を確認しておき、建築工事を依頼する工事会社の見積りと照らし合わせましょう。総建築費用は、新しく建築するアパートの坪数に工事会社が定める坪単価をかけて算定できます。
アパートの建設費用の相場は、アパートの構造によりおおまかに把握することが可能です。
アパートの構造別の建築費用の目安は以下となります。
・アパートの建築費用の目安
建物構造 | 1坪あたりの建築費用 | 木造アパート(2~3階建て) | 50万円~70万円 |
鉄骨アパート(2~3階建て) | 60万円~90万円 |
鉄筋コンクリート・RC造アパート | 80~120万円 |
建物構造 | 1坪あたりの建築費用 | 木造アパート(2~3階建て) | 50万円~70万円 |
鉄骨アパート(2~3階建て) | 60万円~90万円 |
鉄筋コンクリート・RC造アパート | 80~120万円 |
アパートの建て替えでは、建築費用に含まれない地盤改良工事やインフラ工事が必要となる場合もあります。本項で取り上げた各種費用はアパート建て替えにかかる代表的な費用の相場として、アパート建て替え計画にご活用ください。
実際にアパート建築にかかる費用は工事会社によっても違いがあるため、アパートの建て替えを検討する場合には、早い段階で見積り依頼をして、建築費用を確認しておきましょう。
アパート建て替えを失敗しないためのポイントとは
アパートを建て替えるには高額な費用投資と長期にわたる対応が必要です。アパート建て替えを成功につなげ、失敗のリスクを最小限に抑えるには、重要なポイントを押さえておくことが大切です。ここでは、アパート建て替えに向け、押さえておくべき3つのポイントを解説していきます。
建て替え後のプラン検討と資金計画
アパートの建て替えは高額な費用を伴う大規模な計画です。地域の特性や競合の有無から建て替え後の収益性や稼働率を見極め、アパート経営を安定させるための経営プランを計画しましょう。アパート設計においては、間取りやデザイン、設備などを現代の需要に合わせる工夫も欠かせません。
また、資金計画を立てる際は、建て替え後の賃料設定やアパートローンの返済予定、修繕費の負担の有無などから算定します。現在のアパートローンの返済が残っている場合は、建て替え後の収支のバランスを崩さないためにも、建て替え後のアパートの収支シミュレーションに力を入れましょう。実際に借り入れを行う場合には、アパートローン申請時において、事業計画や資産状況に関する資料なども必要になってきます。借り入れの手続き・審査をスムーズに進めるためにも、しっかりとした経営計画や資金計画を行いましょう。
建て替えに必要となる業者の選定・比較検討を行う
現在のアパートを取り壊す解体業者や、新しいアパートを建築する建築業者は多く存在します。それぞれの工事を専門とする業者だけでなく、解体から建築まで一貫して対応する工事会社もあるため、技術や実績、費用や対応など、重視する要素を幅広く比較検討しましょう。解体業者や建築業者、設計事務所など複数の業者へ個別に発注することによるトラブルやリスクを避けたい場合、アパートの建て替えを得意とする土地活用の専門家へ相談することがおすすめです。
入居者への通知・立ち退き交渉は早めに進めておく
アパートの建て替えを実施するにあたり、トラブルに発展しやすいポイントが入居者の立ち退きです。立ち退き依頼は入居者の賃貸借契約期間が満了を迎える6ヶ月前までに行う必要がありますが、立ち退きが完了するまでに6ヶ月以上の期間を要するケースもあります。立ち退きが完了しなければ着工の遅れにより多方面へ負担がかかることが予想されるため、入居者への立ち退き依頼は賃貸借契約期間満了の6ヶ月~1年以内に行うなど、早めの計画と準備を進めることが重要です。
アパート建て替えの際には綿密な計画とスムーズな進行が重要
アパート経営において、建物の老朽化に対する問題への取り組みは避けることはできません。アパートの老朽化によるトラブルを未然に防ぎ、安定した資産運用を行っていくには、リスクを想定した素早い対策が要となります。アパートの建て替えにおいては、建て替えプランや資金計画、将来にわたる収支計画をはじめ、既存入居者の立ち退きの手続きや、アパートの解体、新しいアパートの建築、そして入居者の募集など、さまざまな対応が必要になりますが、これらを的確に行うことが重要となります。
生和コーポレーションは創業以来50年にわたり、土地活用・賃貸マンション経営のトータルサポート、コンサルティングサービスのご提供を通して、不動産業界のプロフェッショナルとして、多くのアパート経営をご支援させていただいております。アパートの老朽化対策でお困りの際には、ぜひ、生和コーポレーションにご相談ください。